畳が黄ばんできた、ささくれが出てきた。そろそろ替えどきだと思っても、いくらかかるのかが分からないと踏み出せません。
畳替えの費用は「どの方法を選ぶか」「畳のサイズ」「表の素材」の3つでほぼ決まります。この3つを押さえれば、見積もりが妥当かどうか自分で判断できます。
この記事では、実際の販売価格をもとにサイズ別・素材別の目安を示し、見落としやすい追加料金まで整理します。
まず3つの方法と費用の関係を押さえる
畳替えには段階があり、傷み具合によって選べる方法が変わります。費用も順に上がります。
- 裏返し:畳表を裏返して使う。もっとも安いが、一度しか使えない
- 表替え:畳表と縁を新しくする。畳床はそのまま使う
- 新調:畳床から丸ごと新しくする
費用の感覚としては裏返し<表替え<新調で、新調は表替えのおよそ2倍が目安です。
それぞれの違いと選び分けは和室の畳の交換について|裏返し・表替え・新調(交換)の違いって?で詳しく解説しています。この記事では費用に絞ります。
サイズで値段が変わる
見落とされがちですが、畳1枚の大きさは地域によって違います。同じ「1畳」でも面積が異なるため、価格帯も分かれます。
販売価格は次のような寸法の区切りで設定されています。
- 88cm × 176cm 以下:江戸間・五八間・団地間などが入る価格帯
- 97cm × 194cm 以下:本間・三六間・六一間などが入る価格帯
大きいほうが1枚あたり2,000〜3,000円高くなります。6畳間なら合計で1万〜2万円の差になるため、自宅の畳がどちらかは事前に測っておくと見積もりが読めます。
なお上記は価格の区切りであって、各地域の畳の正確な寸法そのものではありません。実寸は必ず測ってください。
素材別の費用目安
畳表の素材で価格が変わります。以下はイケヒコ公式通販の畳替え(1枚あたり・工事込み)の実際の価格です。
表替えの場合
- 国産い草:11,800円〜(88×176cm以下)/14,800円〜(97×194cm以下)
- 樹脂:13,800円〜(88×176cm以下)/15,800円〜(97×194cm以下)
- 和紙:15,800円〜(88×176cm以下)/18,800円〜(97×194cm以下)
6畳間を国産い草で表替えするなら、おおよそ7万円〜9万円が目安になります。
新調の場合
- 国産い草:23,800円〜(88×176cm以下)
- 樹脂:25,800円〜(88×176cm以下)
6畳間なら14万円台から。畳床ごと入れ替えるため、表替えのおよそ2倍です。
素材の選び方
価格だけで選ぶと後悔しやすいところです。
- 国産い草:香りと調湿性。和室らしさを求めるならこれ
- 和紙:日焼けしにくく色が長持ち。ペットや小さなお子さんがいる家庭に
- 樹脂:水や汚れに強い。飲食する部屋や店舗に向く
い草は使い始めの香りが魅力ですが日焼けで色が変わります。和紙と樹脂は変色しにくい代わりに、い草特有の香りはありません。
見落としやすい追加料金
本体価格だけで計算していると、見積もりで差が出ます。実際に設定されている追加料金には次のようなものがあります。
- 重量家具の移動費:5,500円 タンスやピアノがある場合
- 4.5畳未満の割増:5,500円 枚数が少ないと1枚あたりが割高になる
- エレベーターが使えない場合:1畳あたり550円(3〜5階)
- わら床を使う場合:5,500円 新調時の畳床の指定
- 切り欠け加工:2,200円 柱をよける形に加工する場合
- 薄畳の割増:4,400円 厚みの薄い畳を新調する場合
特に家具の移動費とエレベーター不可の割増は事前に把握しておきたい項目です。集合住宅の上階で、部屋にタンスがある場合、6畳間なら1万円近く上振れします。
逆にいえば、自分で家具を動かせるなら費用は下げられます。
裏返しはいくらか
裏返しは畳表を裏返すだけなので、表替えより安く済みます。ただし通販の畳替えパックでは扱いがなく、地域の畳店に依頼するのが一般的です。
裏返しができるのは畳を入れてから3〜5年程度までとされます。年数が経つと裏面も傷んでいたり、縁を外したときに畳表が割れたりして、結局は表替えになることがあります。
迷ったときは畳店に見てもらい、裏返しで足りるか表替えが必要かを判断してもらうのが確実です。
いつ替えるべきか
年数はあくまで目安で、使い方によって前後します。日当たりや歩く量、部屋の使い方で傷み方は大きく変わります。
- 裏返し:3〜5年 表面の色が変わってきた頃
- 表替え:4〜7年 または裏返しから5年前後
- 新調:10〜15年 踏むとふかふかする、へこみが戻らない
畳床そのものの寿命は15〜20年程度とされます。表替えを重ねていても、畳床が傷めば新調が必要になります。
判断しやすいのは畳床の状態です。歩いたときに沈む、隙間が空いてきた、といった症状は畳床が傷んでいる合図で、表替えでは直りません。
表面のささくれや色あせだけであれば、表替えで十分きれいになります。
費用を抑えるには
- 家具を自分で動かす:移動費を省ける
- まとめて依頼する:枚数が少ないと割増がかかるため、複数部屋を同時に
- 素材を用途で選ぶ:客間は国産い草、日常使いは樹脂、と部屋ごとに変える
- 裏返しの時期を逃さない:2〜3年で裏返せば、表替えまでの期間を延ばせる
逆に安さだけで選ぶと、中国産い草の低価格品は数年で色あせや傷みが出ることがあります。長く使う部屋ほど素材にかけたほうが結果的に割安です。
畳替えを申し込む(イケヒコ公式通販) 国産い草・和紙・樹脂から選べます。サイズと素材を指定すると価格が確定します。
よくある質問
作業は何日かかりますか
表替えは畳を預ける形になり、朝引き取って夕方に納めるのが一般的です。枚数が多い場合や新調の場合は数日かかることがあります。その間は部屋が使えないため、日程は事前に確認してください。
部屋を空けておく必要はありますか
畳の上のものはすべて動かしておきます。家具は業者に依頼できますが追加料金がかかるため、動かせるものは自分で移動しておくと費用を抑えられます。
一部の畳だけ替えられますか
可能ですが、新しい畳と古い畳で色の差が目立ちます。特に日当たりのよい部屋では違いがはっきり出るため、同じ部屋はまとめて替えるほうがきれいに仕上がります。
畳を替えたあとの注意点は
新しい畳はしばらく湿気を含みやすいため、数週間はこまめに換気してください。カーペットなどを敷きっぱなしにするとカビの原因になります。手入れについては畳にダニが発生!退治方法と予防について解説もご覧ください。
まとめ
畳替えの費用について、要点を整理します。
- 費用は方法・サイズ・素材の3つで決まる
- 表替えは1枚11,800円〜、新調は23,800円〜が目安
- サイズが大きいと1枚あたり3,000円前後上がる
- 家具移動費・エレベーター不可の割増を見積もりに入れておく
- 沈む・隙間が空くなら新調、表面だけなら表替え
畳は部屋の床すべてを占める素材です。替えると部屋の印象と空気が変わります。年数だけで判断せず、実際の状態を見て選んでください。
畳の扱いについては畳の敷き方ルールを紹介!、和室づくり全般は畳・い草のまとめもあわせてご覧ください。