和室の畳の交換について|裏返し・表替え・新調(交換)の違いって?

畳の交換について|裏返し・表替え・新調(交換)の違いって?

畳の交換について|裏返し・表替え・新調(交換)の違いって?
和室には欠かせない畳は、洋室のフローリングやマットとは違ったお手入れが必要です。 表面がボロボロになってきた、変色や褪色が目立ってきた、シミやカビがひどくなってきたと感じたら交換する必要があります。 畳の交換方法について、さらに費用や依頼先について紹介します。

畳の交換についての基本知識

畳の交換についての基本知識
まずは畳の交換について基本知識を押さえましょう。 畳の交換時期について、畳の交換や新調にかかる費用について解説します。

畳の交換の時期

畳は爽やかな香りやひんやりとした使い心地を楽しめる和室に欠かせないアイテムですが、長年使い続けると劣化していきます。 後で詳しく解説しますが畳の交換には裏返しと表替え、新調があります。 裏返しの場合2年から5年程度が目安です。 表替えは裏返しをおこなってから4年から7年が目安です。裏返しをおこなわず長年使い続けている場合はすぐに表替えをする必要があります。 裏返しも表替えもしてさらに使い続けている場合、10年から15年での交換が目安です。 自宅の畳をどれくらいの期間使っているかを確認してみてください。

畳の交換にかかる費用

畳の裏返しにかかる費用は畳一枚当たり4000円程度が相場です。 表替えになると少し費用が高くなり、畳一枚当たり5000円から20000円が相場です。畳の品質やい草の種類、重量などによって費用は変動します。 場合によっては新調してしまった方が安く済む可能性もあります。

畳の新調にかかる費用

畳の劣化がひどい場合は新調する必要があります。 畳の新調にかかる費用は一般的に10000円から35000円程度が相場です。 新品の畳に買い替えるので、その際に予算に合ったランクの畳を購入すれば表替えよりも費用を抑えられる場合があります。 ただし安い海外のい草を使用した畳は劣化が早く、使い心地にも不満が残る可能性もあります。 実際に店頭で試してみて、納得のいく畳を見つけましょう。

畳の裏返し・表替え・新調の違い

畳の裏返し・表替え・新調の違い
畳の裏返し、表替え、そして新調といったそれぞれの交換方法についてその内容を解説します。 畳の状態などに応じて最適な交換方法を検討しましょう。

畳の裏返しとは

畳の裏返しは今ある畳を裏返すだけの交換方法です。 一見簡単で自分でも行えそうですが、床に固定している素材を外すなどと専門的な技術が必要です。 無理におこなうとケガのリスクもありますので、知識がないまま挑戦しないようにしてください。 傷がひどくなってきた畳、家具によるへこみや変色が気になる畳などは裏返しをすることでまた気持ちよく使えます。 交換にかかる費用も安く、裏返すだけなのですぐに和室を使えます。

畳の表替えとは

畳の表面と縁を新調するのが表替えです。 表面のみを新しくするので、見た目がきれいにはなりますが実際の使い心地や踏み心地などはあまり変わりません。 家具によるへこみや湿気によってでこぼこしてしまっているなどの場合は表替えだけでは充分でない可能性もあります。 ボロボロになった畳の表面が刺さって怪我をしたり衣類に付着したりしてきたら表替えを検討しましょう。

畳の新調とは

畳がでこぼこしてきた、ダニなどの害虫が発生している、畳自体がかなり劣化している、和室をリフォーム、一新したいなどという場合には新調がおすすめです。 畳の表面だけでなく畳自体、そして畳を固定している床や縁まですべて新しく交換します。 使い初めて10年から15年程度経過している畳は新調がおすすめです。 新しく畳を購入する際は畳のランクもチェックしましょう。素材の品質が悪い畳は劣化しやすかったり、害虫が発生しやすかったり、使い心地にも影響があったりします。 畳を新調する際は設置に時間がかかることも覚えておきましょう。現在の畳を取り外して新しい畳を設置するために、2日から10日程度はその和室を開けておく必要があります。

畳のランクやそれぞれの価格

畳のランクやそれぞれの価格
畳の新調を考える際、畳のランク、価格もチェックしなければなりません。 畳のランクや価格はどのような基準で決まるのかについて解説します。 どんな畳が欲しいのか、また予算をどれくらい用意できるのかを考えながら選ぶようにしてください。

い草の品質

畳と言えばい草というほど、畳の品質を決める上でい草の品質は重要です。 長いい草を使うとより美しい見た目に仕上がり、短いい草だと色が揃わなかったり見た目が悪くなったりします。 また、い草の産地も畳の品質を決める重要なポイントです。国産の高級ない草は吸湿性などに優れ、夏も冬も快適に和室で過ごせます。 国産のい草でもその年によってい草の出来は違います。しっかり育った質のいいい草を使った畳を選びましょう。 一方で海外製の品質が悪いい草を使った畳の場合、湿気を吸い取れないためカビやすかったり、変色、デコボコになりやすかったりといったデメリットがあります。

い草を止める糸の品質

畳はい草だけでなくそのい草を止める経糸と呼ばれる糸の品質でもランクや価格が変動します。 糸が丈夫で本数が多ければそれだけい草をしっかり止められて、丈夫な畳ができます。 畳表面の一つ一つの山が揃っていて美しい畳は、この経糸の品質が高いものが多いです。 一般的に真麻の糸は強く丈夫で、綿の糸は弱く脆いです。

畳床の品質

い草や経糸を止める畳床の品質も、畳の価格に大きく影響します。 藁で作られた畳床は弾力性や耐久性に優れていますが、価格も高額で現代ではあまり使われません。 近年主流なのは木のチップを固めた素材で作られた畳床です。藁ほどの弾力性はないものの耐久性に優れ、長期間の使用にも耐えられる構造になっています。 この畳床の素材の密度などによっても価格は変動します。

畳が作られた方法

さらに畳が作られた方法によってもランクや価格が変わります。 職人が一つ一つ手作業で制作している畳は非常に高価ですが、その分美しい仕上がりや高い耐久性を実感できます。い草の色や細かな向きなどを調整しながら制作するため、工房による特色の違いを楽しめるのも魅力です。 近年は機械で制作された畳が一般的です。機械で作られた畳でも充分仕上がりに満足できるものは多いですし、品質も問題ありません。価格を重視するのであれば機械で作られた畳を、仕上がりの美しさや和の心を感じたいといった方は手作業で作られた畳を選ぶのがおすすめです。

畳の交換は自分でできる?依頼先は?

畳の交換は自分でできる?依頼先は?
畳の交換にかかる費用はそれほど高額なわけではありませんが、和室が広かったり多かったりすると総額は高くなってしまいます。
自分でDIYできないか、また安心して畳の交換を依頼するならどこがいいのかについて解説します。

自分でのDIYは難易度が高い

畳を自分でDIYする、交換するのは、できないわけではありません。 ですが畳を外すために専門の道具や機械などが必要です。 失敗してしまうと仕上がりや使い心地にも影響が出ますし、専用の機械を購入する費用や置き場所も必要です。 10年単位で使わないような機械や道具をわざわざ買い揃えてもかならず成功するとは限らず、間違った処理をしてケガをしてしまう、仕上がりに違和感が生まれてしまうなどという可能性もあります。 また一人で行ったり、女性や高齢者が無理をして行ったりすることで、ケガや家具が壊れるリスクも考えられます。

畳替え専門業者に依頼

畳を交換したいのであれば、やはり専門の業者に依頼するのがおすすめです。 畳の交換についての知識や経験がきちんとある業者に依頼すれば、適正な方法をアドバイスしてくれると同時に適正な価格を提示してくれます。 畳を新調する際は畳の購入費や設置費とは別に現在の畳を処分する費用を請求されることがほとんどです。 費用の総額が気になる方は、最初の見積もりの段階でこの費用についても提示してくれているかどうかをしっかりチェックしておいてください。

畳の交換の時期や交換方法をチェックしよう

まとめ
畳の交換について、その種類や費用を紹介しました。 畳の交換には本体を裏返すだけの裏返し、表面や縁を交換する表替え、さらにすべてを新しくしてしまう新調の3つの方法があります。 畳を使用していた期間や畳の状態によって最適な交換方法は違います。 劣化が気になるもののどうすればいいかわからないという場合は無理に交換したり無視し続けたりするのではなく、専門の業者に相談してみましょう。
畳を交換することでまた気持ちよく和室を使えるようになるだけでなく、部屋全体の印象をがらりと変えることも可能です。 和モダンなテイストの部屋にしたい、おしゃれなインテリアにしたいという方は、畳やその他の雑貨などもチェックしてみてください。
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