ご先祖の供養やお墓参りを行う「お彼岸」には、彼岸が始まる「彼岸の入り」と、彼岸の終わりである「彼岸明け」という言葉があります。
じつは、この彼岸という期間(春と秋の合計14日間)には、文化や地域によってやることが違っているんです。
この記事では、彼岸の終わりである「彼岸明け」の特徴や歴史、またこの日に行う動きやマナーについて解説しています。 正しい彼岸を迎えたいというのなら、ぜひチェックしてみてください。
この記事では、彼岸の終わりである「彼岸明け」の特徴や歴史、またこの日に行う動きやマナーについて解説しています。 正しい彼岸を迎えたいというのなら、ぜひチェックしてみてください。
目次
彼岸明けとは?
まず、彼岸明けとはいったい何なのでしょうか?
ここでは、彼岸明けの特徴について3つのポイントにわけて解説します。
お彼岸期間の最終日
彼岸明けとは、文字通りお彼岸が明ける最終日という意味です。
春のお彼岸、秋のお彼岸を問わず最後の日付のことを彼岸明けと呼びます。
ご先祖の供養や挨拶を行うお彼岸という行事の最終日には、ご先祖様に元いた場所に帰ってもらうために設けられた日となります。
ご先祖の供養や挨拶を行うお彼岸という行事の最終日には、ご先祖様に元いた場所に帰ってもらうために設けられた日となります。
彼岸の入りとの違い
彼岸明けとは逆に、お彼岸の始まりの日のことを「彼岸の入り」と言います。
彼岸の入りは、最もご先祖供養や挨拶を行われやすい日であり、仏教諸国ではこの日にお墓参りが行われます。
彼岸の入りは、最もご先祖供養や挨拶を行われやすい日であり、仏教諸国ではこの日にお墓参りが行われます。
近年はお彼岸中なら”いつでも”お墓参りしている
従来、彼岸の入りにのみ行われていたお墓参りですが、近年では彼岸明けまでの期間に行えば問題ないと言われています。
とくに、平日は忙しくて動けない人が増えているなか、親族と集まってお墓参りをするタイミングがないという家庭が多くあります。 お彼岸期間の休日もしくは、彼岸明け後の休日にずらしてお参りしている方も多いので、現代では比較的柔軟に対応できる行事となっています。
とくに、平日は忙しくて動けない人が増えているなか、親族と集まってお墓参りをするタイミングがないという家庭が多くあります。 お彼岸期間の休日もしくは、彼岸明け後の休日にずらしてお参りしている方も多いので、現代では比較的柔軟に対応できる行事となっています。
今年の彼岸明けはいつ?
今年の彼岸明けは、次の通りとなっています。
- • 春のお彼岸
- o 彼岸の入り(2022年3月18日金曜日)
- o 中日(2022年3月21日月曜日)
- o 彼岸明け(2022年3月24日木曜日)
- • 秋のお彼岸
- o 彼岸の入り(2022年9月20日火曜日)
- o 中日(2022年9月23日金曜日)
- o 彼岸明け(2022年9月26日月曜日)
彼岸明けの由来や歴史
日本で行われる「お彼岸」という行事は、西暦806年の大同元年までさかのぼることができます。
この時代にはすでに、年に2回、僧侶が法要を行っていたと「日本後記」に記されています。
そんな長い歴史を持つお彼岸ですが、いったいどのような由来と歴史を持っているのでしょうか。 ここでは、日本と世界のお彼岸(彼岸明け)について紹介します。
そんな長い歴史を持つお彼岸ですが、いったいどのような由来と歴史を持っているのでしょうか。 ここでは、日本と世界のお彼岸(彼岸明け)について紹介します。
日本の彼岸明けの由来や歴史
お彼岸とは日本発の行事ではなく、海外からやって来た文化だと言われています。
あの世(彼岸)へ渡るという意味を持つ「パーラミター」という言葉、そして仏教の修行として大切な悟りに対する「六波羅蜜」の考えを受けて、仏教国である日本でもその文化が根付きました。
もともと、お彼岸期間のうち、初日(彼岸の入り)は先祖供養を行い、残りの6日間は悟りの修業をするのが一般的なお彼岸です。 ただし、日本は先祖に対する思いが強いことから、悟りの修業ではなく、そのほとんどが先祖供養に用いられています。
また、日本における彼岸は、当時の親王であった「早良新王(歴史の教科書に登場する桓武天皇の弟)」の祟りにより、先祖供養の重要性が高まったと言われています。
無実の罪で幽閉された早良親王が獄中で憤死したと同時に疫病や災害が発生したことから、祟りを鎮めるために「彼岸会」が結成され、毎年お彼岸の時期に法要が行われました。
法要は彼岸の入り~彼岸明けにかけて行われることから、世界のお彼岸とは少し違う特徴を持っているのです。
もともと、お彼岸期間のうち、初日(彼岸の入り)は先祖供養を行い、残りの6日間は悟りの修業をするのが一般的なお彼岸です。 ただし、日本は先祖に対する思いが強いことから、悟りの修業ではなく、そのほとんどが先祖供養に用いられています。
また、日本における彼岸は、当時の親王であった「早良新王(歴史の教科書に登場する桓武天皇の弟)」の祟りにより、先祖供養の重要性が高まったと言われています。
無実の罪で幽閉された早良親王が獄中で憤死したと同時に疫病や災害が発生したことから、祟りを鎮めるために「彼岸会」が結成され、毎年お彼岸の時期に法要が行われました。
法要は彼岸の入り~彼岸明けにかけて行われることから、世界のお彼岸とは少し違う特徴を持っているのです。
世界の彼岸明けの由来や歴史
特殊なお彼岸を行う日本とは違い、世界のお彼岸は次のような流れで進みます。
日本と世界で違う道筋を作り出しているのもお彼岸の面白いポイントだと言えます。
- • 彼岸の入り:先祖供養
- • その他の彼岸期間:悟りの修行
- • 1日目:布施
- • 2日目:持戒
- • 3日目:忍辱
- • 4日目:精進
- • 5日目:禅定
- • 6日目(彼岸明け):智慧
日本と世界で違う道筋を作り出しているのもお彼岸の面白いポイントだと言えます。
彼岸明けにすること
春と秋に7日間ずつ行う「お彼岸」という行事、その中でも彼岸明けに行うことはかなりシンプルです。
お彼岸のスケジュールの中で柔軟に動いていきたいのなら、どういったことをやるべきなのかチェックしておきましょう。
お彼岸のスケジュールの中で柔軟に動いていきたいのなら、どういったことをやるべきなのかチェックしておきましょう。
飾り付けの片づけ
すでにお墓参りなどが終わっているのなら、自宅に飾り付けた次のお彼岸道具を片づけましょう。
お供え物の中にはすぐに悪くなってしまうものもあるので、彼岸明け当日にはキレイに片づけておくのがオススメです。
また、お彼岸の最終日ということもあり、再度入念に仏壇のお掃除などを行っておくと、ご先祖様も良い気持ちで彼岸に帰ることができるでしょう。
- • 仏壇に飾り付けた花
- • 食べ物(おはぎ・ぼたもち)
お供え物の中にはすぐに悪くなってしまうものもあるので、彼岸明け当日にはキレイに片づけておくのがオススメです。
また、お彼岸の最終日ということもあり、再度入念に仏壇のお掃除などを行っておくと、ご先祖様も良い気持ちで彼岸に帰ることができるでしょう。
お墓参り
お彼岸期間はプライベートで忙しく、まだお墓参りが出来ていないというのなら、彼岸明けにお墓参りをしておくといいでしょう。
お彼岸という期間は現世(此岸)とあの世(彼岸)を結ぶものと言われていますので、彼岸明けを過ぎると、その結び目が解けてしまいます。
日本のお彼岸の場合、できる限りお彼岸期間にお参りを済ませておくのがオススメです。 事前にお墓を管理しているお寺に対して、訪問の連絡を入れてみてはどうでしょうか。
お彼岸という期間は現世(此岸)とあの世(彼岸)を結ぶものと言われていますので、彼岸明けを過ぎると、その結び目が解けてしまいます。
日本のお彼岸の場合、できる限りお彼岸期間にお参りを済ませておくのがオススメです。 事前にお墓を管理しているお寺に対して、訪問の連絡を入れてみてはどうでしょうか。
お彼岸のマナー
毎年しっかりとお彼岸に参加していきたいと考えているのなら、お彼岸に関するマナーを覚えておきましょう。
ここでは服装、そしてお墓参り時に気を付けておきたいマナーについてご紹介しています。
ここでは服装、そしてお墓参り時に気を付けておきたいマナーについてご紹介しています。
服装
お彼岸は、お盆のような硬いイメージのある先祖供養を行う行事ではないため、比較的ラフな格好で参加できます。
ただし、派手すぎる格好や崩した着こなしはお彼岸にふさわしくないため、できる限り落ち着きのある服装をしてお彼岸に臨むのがオススメです。
もし服装に不安があるのなら、本家や主催家に服装を相談しておきましょう。
ただし、派手すぎる格好や崩した着こなしはお彼岸にふさわしくないため、できる限り落ち着きのある服装をしてお彼岸に臨むのがオススメです。
もし服装に不安があるのなら、本家や主催家に服装を相談しておきましょう。
お墓参り
お彼岸期間には、自分たち親族の他にも大勢のお墓参り訪問者がいます。
そのため、その場を乱すような行動として、次のような行動は慎むように気を付けましょう。
そのため、その場を乱すような行動として、次のような行動は慎むように気を付けましょう。
- • 大声で談笑する
- • お墓参りに持ってきたお供え物などは持ち帰る
- • お墓掃除で使う水をまわりに飛ばさない
まとめ
以上、春と秋の2回行われる「お彼岸」、その中でもお彼岸の最終日となる「彼岸明け」の特徴や歴史・由来、マナーについてご紹介しました。
世界と日本で少しずつ文化が変わっている面白い行事であり、日本が先祖供養を大切にしていることがうかがえます。
もし、今年からお彼岸について勉強を始めているというのなら、そのうちのひとつである彼岸明けまでの動きについて深く勉強してみてはどうでしょうか。
世界と日本で少しずつ文化が変わっている面白い行事であり、日本が先祖供養を大切にしていることがうかがえます。
もし、今年からお彼岸について勉強を始めているというのなら、そのうちのひとつである彼岸明けまでの動きについて深く勉強してみてはどうでしょうか。