床下の湿気で起こるトラブルを防止!原因と対策のご紹介

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床下がジメジメしている住宅、じつはこの環境が長く続いてしまうと、様々なトラブルが発生してしまうのをご存じでしょうか。

この記事では、床下の湿気が原因となって起こるトラブルと、その原因・対策について解説しています。長く健康な住宅を維持するために、本記事で紹介する問題を確認し、床下湿気対策を行いましょう。

床下の湿気で起こるトラブル

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床下を覗き込んだとき、水たまりができていたり、カビのようなにおいがしませんか?もしかするとそれ、床下に湿気が溜まっているかもしれません。湿気が溜まった状態が長く続くと、住宅に様々なトラブルが発生してしまいます。

ここでは、3つの項目に分けて「床下の湿気が原因で起こるトラブル」を解説しています。現状問題が起きていなくても、将来大きなトラブルに発展する場合があるので、ひとつずつ見ていきましょう。

倒壊の恐れ

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日本の住宅の多くは木造であり、建物を支える主構造に自然の木材が利用されています。従来、建物に使用されている木材は外壁などで囲われているため、雨風によって材料が傷んでしまうということはありません。しかし、床下に湿気が溜まり、その湿気を木材が吸収し続けると、次のような問題が発生します。
  • ・木材にカビが生える
  • ・木材が柔らかくなって強度が落ちる
つまり、湿気が長期間溜まった状態になると、木材は通常よりも早いスピードで傷んでしまうのです。最終的には木材が住宅の重さを支えきれず、倒壊してしまう恐れがあるので、湿気トラブルは早急に解決する必要があります。

シロアリなどの害虫の発生

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水分を含んで柔らかくなった木材は、シロアリや害虫の「住みか」になりやすい特徴を持ちます。とくに、床下のような「空気の流れが悪い場所」は温度変化が起きづらく、季節を通して温かい環境ができあがります。つまり、環境変化に弱い害虫が生活しやすい環境を作り出し、住宅を傷めてしまうのです。

また、シロアリは木材を食べるという習性をもちます。1つの巣に数え切れないほどのシロアリが発生するため、床下に巣ができてしまえば、あっという間に木材が傷んでしまいます。住宅を悪くすることはもちろん、床下を「絶対に入りたくない場所」に変えてしまうので、虫によるトラブルを避ける必要があります。

ぜんそくやアレルギー

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床下にたまった湿気は、木材をカビさせるという特徴を持ちます。発生したカビは、床下を起点として住宅中に広がり、いずれは床下から抜け出して生活空間にまで侵食してくる恐れもあります。

カビの発生で注意すべきは、喘息やアレルギーを発症させてしまうという部分にあります。カビだらけの住宅で生活するということは、喘息やアレルギーから逃れられなくなってしまうということです。以上より、健康面を維持するためにも湿気による床下トラブルを回避する必要があるというわけです。

床下に湿気が溜まる原因

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様々なトラブルを引き起こす床下の湿気ですが、これは何が原因となって発生しているのでしょうか。じつは湿気というものは、土地や環境、建物の状態といった「複数の原因」が絡み合って発生しています。6つのポイントにわけて説明していくので、ひとつずつ見ていきましょう。

土地の低さ

住宅を建てる土地は、場所によって標高が異なります。なかには土地が低い場所に住宅を立てることもありますが、土地の標高が低い住宅には、次のようなデメリットがあるのです。
  • ・雨水が流れ込みやすい
  • ・水分を含んだ湿気が溜まりやすい
水は高い場所から低い場所へ流れていきます。まるでダムのようにまわりの水が集まってくるので、万全の排水対策ができていないと、すぐに湿気が溜まってしまいます。

土壌の問題

住宅を建てる地面、じつはこの地面の特徴によっても湿気の溜まりやすさが変わります。地面は、砂分を多く含む「砂質土」と、粘土分を多く含む「粘性土」の2つに分類することができ、粘性土で構成される土壌の場合は、地面の中に水分が溜まりやすいという特徴があります。ここから分かるように、粘性土の土地に建物を建てることは、水分が多い土地に建物を建てることと同じです。とくに空気が溜まりやすい床下には、粘性土の土壌から蒸発した湿気が溜まりやすくなります。

住宅密集地

建物が建ち並ぶ「住宅密集地」は、しっかりと排水対策が整備されているため、雨が降っても問題なく排水されるイメージがあります。もちろん排水対策は万全なのですが、住宅が密集しすぎて空気の通りが悪くなり、湿気が溜まりやすくなってしまうデメリットがあるのです。たとえば住宅密集地には次のような場所がたくさん生まれ、湿気が溜まりやすい環境ができあがります。
  • ・家と家との距離が近い場所
  • ・建物の陰になる場所
建物が集まると空気の流れが悪くなるだけでなく、日影ができます。この影響によって床下に湿気が溜まりやすくなるのです。

災害で床下浸水

河川の近くや雨水が溜まりやすい地域にある住宅は、災害の影響を受けて床下浸水してしまう可能性があります。近年の度重なる豪雨災害によって、毎回床下浸水が発生しているというのなら、それも湿気やカビの原因となることを知っておきましょう。濡れてびしょびしょになった床下は、長期間乾きません。もし乾いたとしてもすぐに災害が発生する場所であれば、湿気から逃れられなくなります。つまり、災害が発生しにくい土地選びというのも家づくりにおいて重要なのです。

基礎

古い建物の多くは「布基礎」と呼ばれる立ち上がり部分だけがコンクリートで構成された基礎が設けられています。つまり床下は地面がむき出しの状態であり、地面に含まれる水分がそのまま空気中に広がります。基礎部の地面がむき出しになってしまうと、湿気が溜まりやすく住宅を傷つける原因になってしまいます。近年では「べた基礎」と呼ばれる全面コンクリート張りの基礎が用いられるようになっているため、布基礎という条件だと湿気が溜まりやすいことを把握しておきましょう。

床下の通気

建築基準法では床下までの高さを「地面からその上の床の上面まで45cm」と決められています。これは床下の通気をよくすることも目的として定められている基準ですが、古い建物の中には、この基準を満足していないものが多く、床下が低い建物も沢山あります。床下が低いと誰も入れなくなりメンテナンスを行えません。つまり床下の通気性が悪くなってしまい、湿気が溜まったままになるのです。

床下湿気の対策方法

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床下に湿気を溜めてしまう原因は複数あり、その状態が長期間続いてしまうと、住宅に色んなトラブルを引き起こします。これを回避するためには、家づくりの段階から湿気対策を考えるのがベストです。しかし、すでに住宅が完成し生活している人も多いでしょう。そこでここでは、既存の建物でもできる3つの「床下湿気対策」を解説します。大きな工事をせずに導入できる対策ばかりなので、住宅の条件に合わせて利用してみてください。

床下調湿材の使用

床下の土壌を原因として湿気が溜まっているなら「床下調湿材」を使用しましょう。床下調湿材とは、湿気を取り除く成分を含む素材のことであり、次のような素材を床下に撒きます。
  • ・木炭・竹炭
  • ・シリカゲル
  • ・ゼオライト
  • ・セピオライト
これらの素材の特徴は吸湿効果があるというものであり、一定量を撒くだけで床下の湿度を調整してくれます。また利用する種類のなかには防虫効果がある調湿材もあります。害虫の繁殖を抑えるという2つの効果を発揮するため、害虫の発生に悩んでいるのならぜひ利用してみましょう。

防湿シートを敷く

湿気は地面から発生します。つまり、その原因を断ちたいなら、発生する水分を遮断する必要があります。このとき役立つのが「防湿シート」です。防湿シートは、むき出しの地面の上に隙間なく敷き詰めることで効果を発揮します。水分を遮断する効果を持つ素材であるポリエチレンや樹脂が利用されているため、敷き詰めるだけで湿気が溜まりにくい床下に改善できます。

床下換気扇の設置

床下全体が壁に囲まれていて、湿気の逃げ場がないなら「床下換気扇」を設置してみましょう。床下換気扇は床下内の空気を循環させて湿気を取り除く機器であり、簡単な電気工事で設置してもらえます。床下高が低い住宅など、人が入れず施工が難しい場所に最適です。

まとめ

以上、床下の湿気によって発生する住宅トラブルと、その原因・対策をご紹介しました。様々な理由が関係して発生する床下の湿気は、長期間放置していると、住宅だけでなく健康被害を起こしてしまう場合があります。大きな工事を行わずに改善できる方法が複数あるので、始められそうな対策からチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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