和室の押し入れの湿気対策

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布団や洋服を片付けるために、押し入れを収納スペースとして利用している人も多いはずです。このとき、押し入れの湿気対策を意識していない方がいるのなら、早めに対策することが大切だと知っておきましょう。

この記事では、押し入れに湿気が溜まりやすい原因と、今すぐできる湿気対策を解説しています。湿気は和室にカビやハウスダスト、ダニを発生させ、嫌な臭いの原因になることもあります。和室の押し入れ収納を快適に利用するためにも、ぜひチェックしてみてください。

押し入れの湿気の原因

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押し入れの戸を開くと、ムワッと生暖かい空気が漏れてきたり、カビ臭いような嫌な臭いを感じたことがある人もいるでしょう。実はそれ、押し入れの中に湿気が溜まっていることが関係しています。まず覚えてほしいのが、押し入れに湿気が発生するのは「空気が滞留している」ことが原因だということです。

例えば、次のような方法で押入れ収納を行っていると湿気が溜まり逃げにくい環境が生まれてしまいます。
  • ・家族全員分の布団を重ねて片づけている
  • ・ぎっしりと洋服を詰め込んでいる
  • ・大量収納するためにスキマを作っていない
押し入れは、もともと四方を囲まれた空間であることから、収納物にある程度の余裕を作っておかなければ、すぐに湿度が高くなります。また、日本特有の高温多湿な気候だと、布系の収納物が大量の水分を吸って押し入れの湿度を高めてしまいます。

特に雨が降る梅雨の時期などは、湿度が高まりカビやハウスダスト、ダニが発生しやすくなるので、ぎゅうぎゅうに収納するのは好ましい状態ではないと理解しておきましょう。

押し入れの湿気対策

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収納物を整理する押し入れは、多くの方が次のようなものを収納します。
  • ・布団
  • ・洋服
  • ・その他普段利用しない物
このことから、押し入れの湿気問題は和室を持つ多くのご家庭の課題だと言えます。では、どのような方法で押し入れの湿気対策を行えばよいのでしょうか。

ここでは、4つのポイントにわけて湿気対策の方法を紹介しています。快適な押し入れ空間を作り、カビやハウスダスト、ダニを発生させないためにも、各項目をチェックして対策してみてください。

こまめに換気する

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最も重要な対策は「こまめに換気する」ことです。押し入れは戸を閉めてしまうと空気が滞留してしまうので、湿気が逃げる場所を失ってしまいます。そのため、明るい時間帯や人の訪問がない時間帯などは押し入れの戸を開き、空気の流れを良くしてあげるのが簡単かつ重要な湿気対策です。

このとき注意してほしいのが、換気は「こまめ」に行うということです。1日のうち1時間だけ換気するという風に限定的に動くのではなく、できる限り何度も換気するようにしましょう。

特に梅雨の時期は、換気の頻度を増やすのがオススメです。次のようなタイミングで換気してみてはいかがでしょうか。
  • ・時間を決めて換気(1日のうち9時、13時、16時の計3回など)
  • ・訪問者がなければ開けたままにする
  • ・夏場は開けっ放し、冬場は定期的な換気
換気を意識づけるためには、換気のルールを決めておくのがオススメです。快適な押し入れ空間を維持するために計画を立ててみてください。

扇風機などで風を送る

扇風機などで風を送る画像
雨の日や梅雨の時期などは、ジメジメした状態が長時間続くので、押し入れの戸を空けていたり、窓を開けたりするだけでは湿気対策の効果がありません。とくに湿気が多い時には家中の空気の流れが悪くなってしまうので、次のような空気の流れを改善するアイテムを用意しておくのがオススメです。
  • ・扇風機
  • ・サーキュレーター
  • ・エアコンの送風機能やドライ機能
近年では省電力で利用できる送風機器が多数販売されています。1日数十円で利用できるアイテムも簡単に見つかりますので、湿気対策として和室に設置してみてはいかがでしょうか。

布団をすぐにしまわない

布団をすぐにしまわない画像
押し入れに布団を収納しているご家庭も多いでしょう。このとき、全員が起きてすぐに布団を収納しているのなら、少し時間をおいてから収納することが湿気対策になると知っておきましょう。

なぜなら、人が使った後の布団は大量の汗といった水分がしみ込んでいるからです。それをそのまま押し入れに入れてしまうと、押し入れの中で汗が蒸発して湿度が高くなりますし、重ねて収納すると汗の逃げ場がなくなり、カビやダニが発生してしまいます。

布団に溜まった湿気を逃がしてから収納することがオススメですが、なかでも効果的なのは次の方法です。
  • ・布団を日の当たる場所において乾燥させてから収納
  • ・布団をベランダに干してから収納
  • ・布団を敷いた状態で扇風機・サーキュレーターを回して乾燥させてから収納
布団を散らかしたままにするのは見栄えが悪いので急いで片づけることも大切ですが、長期的な視野でみると布団をすぐにしまわない方が湿気対策に効果的です。乾燥が湿気対策につながるので、片づけるタイミングを少しずらしてみてはいかがでしょうか。

除湿剤・除湿シートを使う

除湿剤・除湿シートを使う画像
収納物にスキマを作ったり、乾燥させてから収納したとしても、湿度が高い日は押し入れに湿気が溜まりやすくなります。このとき便利に利用できるのが「除湿剤」や「除湿シート」です。こういった除湿アイテムは、水分を吸収してくれる効果を持つことから、押し入れ内の湿気を吸収し、カビやダニの発生を抑えてくれます。

また選ぶ種類によっては脱臭効果を持つ除湿アイテムも販売されているので、押し入れに発生する嫌な臭いの悩みを解決することも可能です。コンパクトな置き型の除湿アイテムもあれば、洋服と一緒に利用できる吊り下げタイプなど使いやすい製品もすぐに見つかります。
ただし、除湿効果には限界があるので、収納物を乾燥させてから押し入れに片づけるのがオススメです。

すのこを敷く

すのこを敷く画像
湿気対策で重要なのは、空気の滞留を防止することだと説明しました。では戸を閉めると空気が滞留してしまう押し入れには、どのような対策を取るべきでしょうか。

ここで覚えてほしいのは、湿気は水分であること、そして、空気よりも重く下側に逃げていくということです。つまりは収納物の下側にスキマを作ってあげれば、収納物にたまった湿気を抜くことができ、カビやダニの発生を抑制できます。

このとき便利に利用できるのが、木製の板を組み合わせて作った「すのこ」です。すのこは木材にスキマを作ってあるため、空気の通り道が確保できます。布団などを何重にも敷き詰める場所に並べて設置すれば、湿気を逃がす効果を期待できます。
また、すのこはホームセンターなどでも販売されており、リーズナブルな価格で手に入れることが可能です。安く湿気対策を行いたい方におすすめのアイテムですので、押入れのサイズを計測してから必要な数だけ購入してみてはいかがでしょうか。

まとめ

以上、和室の押し入れでよくある「湿気トラブル」について、原因と対策を紹介しました。押し入れ収納を利用しているご家庭なら、多くの人がカビ、ハウスダスト、ダニの発生や、ニオイ問題に悩んでいるでしょう。その問題を解決し、快適な押し入れ空間を手に入れたいなら、必ず湿気対策を講じていきましょう。

日常的に実施する湿気対策のほか、設置することで湿気対策になるアイテムを紹介したので、導入できそうな対策から準備を始めてみてはいかがでしょうか。
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