DIYに興味があり、自宅の壁の塗りなおしを計画中だという人もいるでしょう。しかし、壁材には複数の種類があり、どれを利用すべきか悩んでいる人も多いはずです。その中でも白い壁にする際に悩んでしまうのが「漆喰(しっくい)」と「珪藻土(けいそうど)」という材料です。2つとも壁を白くすることができますが、それぞれ異なる特徴を持っています。
この記事では、漆喰と珪藻土、それぞれが持つ特徴の説明と、2つの材料の違いについて詳しく解説していきます。目的に合った壁材を選ぶために違いを理解していきましょう。
この記事では、漆喰と珪藻土、それぞれが持つ特徴の説明と、2つの材料の違いについて詳しく解説していきます。目的に合った壁材を選ぶために違いを理解していきましょう。
目次
漆喰(しっくい)とは?
漆喰とは、自宅の壁を白く塗りなおす材料のひとつです。日本家屋で利用されることが多く、お城の壁や蔵などには漆喰が利用されています。まずは漆喰がもつ特徴について詳しくご紹介します。
漆喰について
漆喰は、消石灰(水酸化カルシウム)に糊やスサ、水を加えて練り合わせたものであり、ザラザラした質感が特徴です。日本で漆喰塗りが利用されだしたのは、約1300年前からであり、寺社仏閣の壁材として広く利用されています。当時はかなり貴重な材料であったことから、限られた建物だけにしか利用されていませんでしたが、明治時代に入って西洋文化が浸透したことにより、一般住宅や蔵にも漆喰が利用されるようになりました。世界では、中国の「万里の長城」、ギリシャのエーゲ海にある建物などで利用されています。
漆喰のメリット
壁材として漆喰を利用するメリットは次の通りです。
2つ目の「防火性」は、こちらも消石灰がもつ不燃性により生まれる特徴です。不燃性、つまり燃えないため、漆喰を利用した壁は火に強いメリットを持ちます。日本家屋の多くは木造住宅であることから、一度火が付けばすぐに燃え広がってしまいますが、漆喰塗りの壁を利用すれば燃え広がりにくい家づくりを行うことができ、暮らしを守ることにつながります。
3つ目の「ホルムアルデヒド・カビの抑制」は、調湿効果によってもたらされる効果です。湿度が高い日本では、ジメジメした日が続くとカビが発生しやすくなります。カビの発生は湿度と空気の滞留が原因であるため、消石灰の呼吸の効果によってカビの発生を抑制できます。また、建物に使われている接着塗料や家具に付着しているホルムアルデヒドによってシックハウス症候群を引き起こす人もいますが、消石灰はホルムアルデヒドを吸着させる効果を持つことから、健康面にも良い影響を与える壁材となります。
- ・調湿効果がある
- ・防火性に優れる
- ・ホルムアルデヒド・カビの抑制
2つ目の「防火性」は、こちらも消石灰がもつ不燃性により生まれる特徴です。不燃性、つまり燃えないため、漆喰を利用した壁は火に強いメリットを持ちます。日本家屋の多くは木造住宅であることから、一度火が付けばすぐに燃え広がってしまいますが、漆喰塗りの壁を利用すれば燃え広がりにくい家づくりを行うことができ、暮らしを守ることにつながります。
3つ目の「ホルムアルデヒド・カビの抑制」は、調湿効果によってもたらされる効果です。湿度が高い日本では、ジメジメした日が続くとカビが発生しやすくなります。カビの発生は湿度と空気の滞留が原因であるため、消石灰の呼吸の効果によってカビの発生を抑制できます。また、建物に使われている接着塗料や家具に付着しているホルムアルデヒドによってシックハウス症候群を引き起こす人もいますが、消石灰はホルムアルデヒドを吸着させる効果を持つことから、健康面にも良い影響を与える壁材となります。
漆喰のデメリット
壁材として漆喰を利用するデメリットは次の通りです。
2つ目の「施工時間」は、施工者の慣れによって変化します。専門業者といったプロに任せればあっという間に終わりますが、初心者が行うDIYだと塗り方のコツを覚えるのに時間がかかったり失敗することもあるでしょう。一度塗り固めると調整が難しくなったり色にムラが出る場合もあるので、事前に効率的に動ける計画を立てることが大切です。
- ・ひび割れが起きやすい
- ・DIYでは施工に時間がかかる
2つ目の「施工時間」は、施工者の慣れによって変化します。専門業者といったプロに任せればあっという間に終わりますが、初心者が行うDIYだと塗り方のコツを覚えるのに時間がかかったり失敗することもあるでしょう。一度塗り固めると調整が難しくなったり色にムラが出る場合もあるので、事前に効率的に動ける計画を立てることが大切です。
珪藻土(けいそうど)とは?
珪藻土とは、漆喰と同じように壁を白く塗りなおす材料のひとつです。建物や建材、インテリアなど幅広い場所で珪藻土が利用されています。つづいて珪藻土がもつ特徴について詳しくご紹介します。
珪藻土について
珪藻土は、二酸化ケイ素(SiO2)を主原料としている材料であり、植物性プランクトンの化石から採取できます。日本でも古くから珪藻土が利用されていますが、建材としてではなく、次のような道具・食べ物の一部として利用されていました。
- ・七輪・耐火れんが、コンロ
- ・汁物の食べ物にとろみを加える材料
- ・ビスケット、カンパンの増量剤
珪藻土のメリット
壁材として珪藻土を利用するメリットは次の通りです。
2つ目の「防火性」は、こちらも漆喰と同じ効果であり、漆喰と珪藻土どちらも高い防火性によって家を守ります。
3つ目の「消臭効果」は、珪藻土の材料である二酸化ケイ素によって生み出される効果です。二酸化ケイ素によって室内の水分と二酸化炭素を吸収する時、同時にアンモニアなどのにおい成分を吸収・分解してくれるため、部屋に溜まった嫌な臭いを解決してくれます。嫌なにおいの原因は湿気の滞留が関係することも多いため、高い調湿効果に伴い生み出される魅力だと言えます。
- ・調湿効果がある
- ・防火性に優れる
- ・消臭効果がある
2つ目の「防火性」は、こちらも漆喰と同じ効果であり、漆喰と珪藻土どちらも高い防火性によって家を守ります。
3つ目の「消臭効果」は、珪藻土の材料である二酸化ケイ素によって生み出される効果です。二酸化ケイ素によって室内の水分と二酸化炭素を吸収する時、同時にアンモニアなどのにおい成分を吸収・分解してくれるため、部屋に溜まった嫌な臭いを解決してくれます。嫌なにおいの原因は湿気の滞留が関係することも多いため、高い調湿効果に伴い生み出される魅力だと言えます。
珪藻土のデメリット
壁材として珪藻土を利用するデメリットは次の通りです。
2つ目の「劣化」は、漆喰の耐久性の低さが関係しています。手で触れると少し粉っぽい感触であること、また経年劣化によってポロポロと壁材が剥がれてしまうデメリットがあるため、定期的なメンテナンスが必要となります。
- ・調湿性が高くカビが生えることも
- ・劣化しやすい
2つ目の「劣化」は、漆喰の耐久性の低さが関係しています。手で触れると少し粉っぽい感触であること、また経年劣化によってポロポロと壁材が剥がれてしまうデメリットがあるため、定期的なメンテナンスが必要となります。
漆喰(しっくい)と珪藻土(けいそうど)の壁材としての違い
前項でご紹介した「漆喰」と「珪藻土」がもつ特徴には、それぞれ異なるポイントが複数あります。そこで、以下に示す3項目に分けてその違いをまとめます。
- ・主材料の違い
- ・強度の違い
- ・仕上がりの違い
主原料の違い
漆喰はサンゴの化石から取り出される「消石灰」が利用されています。消石灰には調湿効果、防火性、ホルムアルデヒド・カビの抑制に効果を持ちます。一方、珪藻土は植物性プランクトンの化石から取り出される「二酸化ケイ素」が利用されています。二酸化ケイ素には高い調湿効果、防火性、消臭効果があります。
強度の違い
漆喰と珪藻土を比べると、漆喰の方が高い強度を持ちます。漆喰は、地震などの大きなトラブルが起きない限り長く利用できる特徴を持ちますが、珪藻土は経年劣化しやすいという特徴を持ちます。
仕上がりの違い
漆喰は表面が固くざらざらした触り心地となります。また、仕上げ方によって凹凸を付けたり滑らかにしたりと様々なパターンが利用できます。珪藻土も同様に凹凸や滑らかさを持たせることができますが、表面が粉っぽくなります。また、経年劣化によってポロポロと壁が剥がれてしまう場合があります。
まとめ
以上、漆喰と珪藻土それぞれの特徴と、各材料の違いについてご紹介しました。似ているようで少しずつ違う2つの材料は、あなたの目的に合わせて利用するのがオススメです。最近は材料の持つデメリットを補完する対策として、複数の材料を練り混ぜたハイブリットタイプの壁材が登場しているので、この機会に使いやすい壁材を探してみてはいかがでしょうか。