
最近では、自分でリフォームやインテリアを制作する「DIY」が流行しています。その中でも壁をおしゃれに仕上げる「漆喰(しっくい)塗り」がしたいと考えている人もいるでしょう。ただ、漆喰塗りは色味がまばらになったり、素材にムラが出たりと、初心者にありがちな失敗をよく聞きます。
そこでこの記事では、DIY初心者でも漆喰塗りをおしゃれに仕上げる方法として、下準備の大切さと漆喰の塗り方のコツを解説しています。また、塗り終わった後のお手入れ方法も紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
そこでこの記事では、DIY初心者でも漆喰塗りをおしゃれに仕上げる方法として、下準備の大切さと漆喰の塗り方のコツを解説しています。また、塗り終わった後のお手入れ方法も紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
塗りたい壁の素材を確認

実は漆喰は、壁の種類によって塗り方が変化します。お住まいの住宅の中には、次の素材に該当する部屋も多いでしょう。
最後に「砂壁・繊維壁」「ベニヤ・コンパネ」は、素材としての強度が弱く劣化しやすいので、下準備に時間がかかります。また劣化しやすいという特徴があるため、漆喰塗りを行う際には注意が必要です。
- ・ビニールクロス
- ・布クロス・紙クロス
- ・石膏ボード
- ・モルタル・コンクリート
- ・砂壁・繊維壁
- ・ベニヤ・コンパネ
最後に「砂壁・繊維壁」「ベニヤ・コンパネ」は、素材としての強度が弱く劣化しやすいので、下準備に時間がかかります。また劣化しやすいという特徴があるため、漆喰塗りを行う際には注意が必要です。
実は、塗る前の養生が一番重要

漆喰塗りを行う中で、もっとも重要なことをご存じでしょうか。実は漆喰塗りは「養生8割、塗り2割」と言われるくらい、下準備である「養生」が重要だと言われています。その理由は次の通りです。
- ・漆喰を塗る範囲外が汚れないようにする
- ・塗る範囲を明確にでき、作業計画を立てやすい
- ・マスキングテープ
- ・養生テープ
- ・コロナマスカー
- ・ブルーシート
壁の種類によって違う下準備

漆喰塗りを行う際には、事前にアイテムの準備が必要です。このとき、下準備するアイテムは壁の種類によって次のような違いがあります。
※養生アイテムを除く
壁に凹凸、継ぎ目がある場合には、パテを用いて「穴埋め」を行う必要があります。またコンパネのような複数の素材をつなぎ合わせて作られている壁には、ジョイントテープで継ぎ目を固定し、タッカーで剥がれないように補強します。種類によって下準備の動き方が変化してくるので、必要なアイテムを準備して漆喰塗りの準備を進めていきましょう。
クロス | 石膏ボード | モルタル・コンクリート | 砂壁・繊維壁 | ベニヤ・コンパネ | |
---|---|---|---|---|---|
カッター | 〇 | ||||
ドライバー | 〇 | 〇 | |||
シーラー | 〇 | ||||
シーラーの受け皿 | 〇 | ||||
コテパケ | 〇 | ||||
ローラー | 〇 | ||||
ハサミ | 〇 | 〇 | |||
ジョイントテープ | 〇 | 〇 | 〇 | ||
タッカー | 〇 | 〇 | 〇 | ||
ハンマー | 〇 | 〇 | 〇 | ||
雑巾 | 〇 | 〇 | |||
パテ材 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
パテヘラ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
金属ヘラ | 〇 | ||||
霧吹き | 〇 | ||||
ゴム手袋 | 〇 | ||||
中性洗剤 | 〇 | ||||
カビ除去剤 | 〇 |
壁に凹凸、継ぎ目がある場合には、パテを用いて「穴埋め」を行う必要があります。またコンパネのような複数の素材をつなぎ合わせて作られている壁には、ジョイントテープで継ぎ目を固定し、タッカーで剥がれないように補強します。種類によって下準備の動き方が変化してくるので、必要なアイテムを準備して漆喰塗りの準備を進めていきましょう。
漆喰の塗り方のコツ!

ここからは、本記事の本番である「漆喰の塗り方」について解説します。おしゃれな漆喰壁をつくるコツは、塗り方の「パターン」と、塗る場所で変わる「動き方」を覚えることです。DIY初心者でも、プロ並みの漆喰塗りができるようになるので、ひとつずつ見ていきましょう。
パターンの紹介
漆喰塗りは、次のように豊富な塗りのパターンが存在します。
- ・ミックスストロー(凹凸ができないように縦横キレイに塗る)
- ・ミックスカラー(複数の色を重ね合わせる)
- ・ペイントブラシストレート(横軸にまっすぐ均一な凹凸を付ける)
- ・ラフボーダー(乱雑な凹凸を残しつつ横軸に塗る)
- ・ナチュラルボーダー(自然的に滑らかな凹凸を残しつつ横軸に塗る)
- ・ペイントブラシウェーブ(波模様に塗る)
- ・スポンジスウィーリー(円を描くように塗る)
- ・アトランダムスクウェア(縦横ランダムに塗る)
広い壁の塗り方
一面の広い壁に漆喰を塗るときには、横軸方向に漆喰を塗りつつ、天井から床に進むように塗り進めていきましょう。右利きで塗る場合は左側、左利きで塗る場合は、右側から塗り進めていくと、漆喰塗りにむらが出づらく、きれいなパターンを付けられます。全体を塗り終わったら、一度壁から離れて全体の色味、パターンの統一感を確認しましょう。もし塗り残しが見つかったのなら、その部分だけ上書きするように塗り直しを行い、なじませていくのがオススメです。
隅の塗り方
壁と壁が接続する部屋の四隅や角は、通常の小手では漆喰が塗りづらいのが特徴です。また、なかには四隅や角を塗りの区切りとして休憩し、固まってから再度塗り始める方もいます。ですが、それだと不自然な段差や色味の違いができやすいので、壁が連続しているのなら、一気に塗り終えるように動くのがオススメです。
まず壁の四隅である「入隅」は、くの字型になった「入隅用の小手」を用意して漆喰塗りを行いましょう。入隅用の小手を天井から床にかけてスライドさせることで、塗りにくい四隅をキレイに塗り上げられます。また、壁の角となる「出隅」は、入隅用のこととは別に「出隅用の小手」を用意して漆喰塗りを行いましょう。塗り方は入隅と同じですので、周囲の壁と統一感が取れる量を塗り上げてみてください。
まず壁の四隅である「入隅」は、くの字型になった「入隅用の小手」を用意して漆喰塗りを行いましょう。入隅用の小手を天井から床にかけてスライドさせることで、塗りにくい四隅をキレイに塗り上げられます。また、壁の角となる「出隅」は、入隅用のこととは別に「出隅用の小手」を用意して漆喰塗りを行いましょう。塗り方は入隅と同じですので、周囲の壁と統一感が取れる量を塗り上げてみてください。
天井の塗り方
天井は、漆喰塗りでもっとも体力を使います。塗り方は壁塗りと同じように壁との接続部から反対側に向かって塗り上げていくためシンプルな動きです。しかし、もっとも面積が広い場所であることから、塗り終える前に乾きだす場合があります。何度も休憩をはさむと塗りのムラが出たり色味が変化することも多いので、休憩を少なめにして一気に塗り上げていくのがオススメです。
お手入れ方法も紹介

漆喰塗りが完了したら、今後はその壁と一緒に生活する必要があります。このとき、時間の経過や生活スタイルによって漆喰壁が汚れることもあります。
ここでは、漆喰壁に対して行うメンテナンス方法を紹介します。
ここでは、漆喰壁に対して行うメンテナンス方法を紹介します。
表面的な汚れ
漆喰壁に表面的な汚れが付いているときは「消しゴム」を利用してメンテナンスを行いましょう。手で触ると薄くなるような簡単な汚れであれば、消しゴムでこすることによって簡単に除去できます。漆喰を傷めずに利用できることはもちろん、どのご家庭でも準備できるアイテムなので、汚れを見つけたら利用してみましょう。
シミなどの汚れ
中には消しゴムで対応できない汚れもあります。とくにインクの染みやコーヒーなど染料効果が強いものは、漆喰自体に色がしみ込んでしまうため、消しゴムで対応できません。そこで役立つのがホームセンターなどで購入できる「サンドペーパー」です。表面をこするように利用することによって、しみ込んだ部位だけ色を落とせます。サンドペーパーの粗度は400~600番手のあらさ少な目のものを利用すると周囲の漆喰を傷つけずに済みます。
まとめ
以上、DIY初心者が失敗しやすい漆喰の塗り方のコツを解説しました。
塗り方や塗る場所で変わる動きを覚えることができれば、プロ顔負けの漆喰塗りが出来るようになるでしょう。ただし、下地の壁の種類によって、準備するものや漆喰塗りを開始するまでの工程が変化するので、下地の特徴に合わせて必要なアイテムを準備していきましょう。日本の住宅との相性が良い壁ですので、自宅の壁を漆喰壁にDIYしてみるのもオススメです。
塗り方や塗る場所で変わる動きを覚えることができれば、プロ顔負けの漆喰塗りが出来るようになるでしょう。ただし、下地の壁の種類によって、準備するものや漆喰塗りを開始するまでの工程が変化するので、下地の特徴に合わせて必要なアイテムを準備していきましょう。日本の住宅との相性が良い壁ですので、自宅の壁を漆喰壁にDIYしてみるのもオススメです。