食べこぼし、飲みこぼし、ひと冬分の皮脂やホコリ。こたつ布団は長い時間肌に触れるうえ、食事をする場所で使われることも多く、思っている以上に汚れがたまります。
ただし、こたつ布団は「洗える」と書かれていても洗濯機で洗えるとは限りません。商品によっては「手洗いのみ」の表示になっていることがあり、表示を見ずに洗濯機に入れると、中綿が偏ったり生地が傷んだりして元に戻りません。
この記事では、洗濯表示の見方から、洗濯機・浴槽での手洗い・コインランドリーそれぞれの手順、乾かし方、洗えないこたつ布団の手入れまでをまとめました。
まず洗濯表示を確認する
見るべき記号
こたつ布団の縁や裏側に付いているタグを確認してください。判断の基準になるのは次の記号です。
- 桶のマーク:洗濯機で洗えます。中の数字は上限の水温です。桶の下に線があれば「弱い洗濯」を意味します
- 桶に手が入ったマーク:手洗いのみ。洗濯機は使えません
- 桶に×:家庭では洗えません
表示が見当たらない、擦れて読めないという場合は、洗わずに布団を扱うクリーニング店に相談するほうが安全です。
「洗える」は「洗濯機で洗える」とは限らない
商品名や説明に「洗える」とあっても、洗濯表示が手洗いのみになっているこたつ布団は珍しくありません。実際にイケヒコ公式通販で「洗える」とうたうこたつ布団の表示を見ると、次の2種類が混ざっています。
- 「液温は30℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる」:洗濯機で洗える
- 「液温は40℃を限度とし、手洗いができる(洗濯機は使用できません)」:浴槽などでの手洗いのみ
どちらの方法で洗うかは、商品名ではなくタグの記号で決めてください。購入前に洗い方を確かめたい場合は、商品ページの「洗濯表示」「お手入れ」「備考」などの欄を見ると書かれています。
洗う前にやっておくこと
- こたつから外す:天板を外し、布団だけにします。ヒーターのある本体は洗えません
- ホコリを落とす:屋外で軽くはたくか、掃除機をかけてから洗うと汚れ落ちがよくなります
- 部分汚れを先に処理する:食べこぼしのシミは、中性洗剤を薄めた液を含ませた布で叩いておきます
- 色落ちを確認する:目立たない場所に洗剤液を付け、白い布で押さえて色が移らないか見ます
洗濯機で洗う手順
まず洗濯機に入るかを確認してください。厚掛けのこたつ布団には乾いた状態で2〜3kgほどあるものもあり(イケヒコの厚掛けの例では205×245cmで約2.5kg)、水を含むとさらに重くなります。洗濯機の取扱説明書で、毛布や布団を洗える容量とコースを確かめてから入れます。
1. たたんでネットに入れる
屏風畳み(じゃばら状)にしてから、くるくると巻きます。汚れている面が外側になるように巻くと、汚れが落ちやすくなります。大きめの洗濯ネットに入れてください。洗濯ネットの使用を指定している商品もあります。
2. 洗剤とコースを選ぶ
おしゃれ着用などの中性洗剤を使います。コースは「毛布」「大物洗い」など、水流の穏やかなものを選びます。水温は表示の上限を超えないようにしてください。
3. 脱水は短めに
脱水を長くかけると、中綿が片寄ったり生地にシワが残ったりします。短めに設定し、水が多少残っていても干している間に落ちると考えてください。
浴槽で手洗いする手順
「手洗いのみ」の表示のものや、洗濯機に入らない大きなこたつ布団は、浴槽で押し洗いします。
- 浴槽にぬるま湯を張り、中性洗剤を溶かします。水温は表示の上限(40℃など)以下にします
- こたつ布団を畳んで沈め、しばらく置いて汚れを浮かせます
- 足で踏んで押し洗いします。こすったりもんだりせず、体重をかけて押すのがコツです
- 汚れた水を捨て、泡が出なくなるまですすぎます。すすぎ残しは黄ばみやにおいの原因になります
- 浴槽の縁にかけてしばらく置き、水を切ってから干します。ねじって絞ると中綿が片寄るので避けてください
水を含んだこたつ布団は非常に重くなります。持ち上げるときは腰を痛めないよう注意し、可能であれば2人で作業してください。
コインランドリーを使う
布団に対応した大型の洗濯乾燥機があるコインランドリーなら、洗いから乾燥までを短時間で済ませられます。洗濯機に入らないサイズでも洗えるのが利点です。
ただし、使えるのは洗濯機で洗える表示のものだけです。手洗いのみの表示のものは、コインランドリーの洗濯機にも入れないでください。
また乾燥機にかけられるかも必ず確認してください。四角の中に丸が描かれた記号が乾燥機(タンブル乾燥)の表示で、×が付いていれば使えません。乾燥機を使えない場合は、洗いと脱水だけをコインランドリーで行い、持ち帰って干します。
乾かし方で仕上がりが決まる
こたつ布団の洗濯で最も失敗しやすいのが乾燥です。中綿の内側が湿ったまま使ったりしまったりすると、カビとにおいが発生します。
- 日陰で干す:こたつ布団の表示には「日陰のつり干しがよい」とあるものが多く、直射日光は色あせの原因になります
- 物干し竿2本にまたがるようM字に干す:内側に風が通り、乾く時間が大きく短縮されます
- 数時間おきに向きを変え、中綿を手でほぐす:重なっている部分が乾かず、中綿も片寄ったまま固まります
- 完全に乾くまで使わない:厚手のものは2〜3日かかることもあります。表面が乾いていても、中綿の奥が湿っていることがあります
洗えないこたつ布団のお手入れ
家庭で洗えない表示のものは、次の方法で清潔を保ちます。
- 汚れはその都度拭き取る:中性洗剤を薄めた液を含ませた布で叩くように拭き、仕上げに水拭きして乾かします。こするとシミが広がります
- 天気のよい日に陰干しする:湿気を逃がすだけでも、においとカビを防げます
- 掃除機で表面のホコリを吸い取る:布団用のヘッドを使うと生地を傷めにくくなります
- 汚れがひどいときはクリーニングへ:布団を扱う店に、こたつ布団であることを伝えて相談します
ダニ・においが気になる場合
こたつの中は暖かく湿気がこもるため、ダニが増えやすい環境です。ただし洗濯だけではダニを確実に死滅させることはできません。ダニが死ぬのは50℃で20〜30分、60℃なら短時間とされ、熱を一定時間かけ続けることが条件です。
布団乾燥機を使う場合はダニ対策モードを選んでください。熱を加えたあとに掃除機で死骸とフンを吸い取るまでがひと続きの手順です。洗濯には、ダニのエサとなる皮脂やフケを洗い流す効果があります。
シーズン中は週に一度こたつ布団をめくって、中の湿気を逃がしてください。ダニ対策の詳細は畳にダニが発生!退治方法と予防について解説も参考になります。
洗う回数を減らす工夫
大きなこたつ布団を何度も洗うのは手間がかかります。次のような工夫で、本体を洗う回数を減らせます。
- 上掛けやカバーを使う:汚れやすい表面をカバーで覆えば、ふだんはカバーだけを洗えば済みます
- 食事のときは天板の上にクロスを敷く:食べこぼしが布団まで届きにくくなります
- 汚れたらすぐに拭く:時間がたつとシミが定着して落ちにくくなります
こたつ布団カバー・上掛けをさがす(イケヒコ公式通販) 今のこたつ布団に掛けて使えます。
買い替えを考えているなら、最初から洗濯機で洗えるタイプを選ぶのも方法です。その際も、商品ページで洗濯表示が「洗濯機」か「手洗い」かを確認してください。
洗えるこたつ布団をさがす(イケヒコ公式通販) サイズの選び方はこたつ布団のサイズ早見表をご覧ください。
よくある質問
どのくらいの頻度で洗えばいいですか
シーズンの終わりに一度、しまう前に洗うのが基本です。汚れや皮脂が残ったまま収納すると、シミが定着し、においやカビの原因になります。シーズン中は、食べこぼしなどの汚れをその都度部分的に落とせば十分です。
こたつ敷布団や中掛け毛布も同じ方法で洗えますか
洗い方の流れは同じですが、洗えるかどうかは製品ごとに違います。敷布団は厚みがあり乾きにくいものも多いため、必ずそれぞれの洗濯表示を確認してください。
洗ったら中綿が片寄ってしまいました
乾ききる前であれば、布団を広げて手で叩きながら中綿を散らすと、ある程度元に戻ります。乾いたあとでも、軽く叩いてほぐすとふくらみが戻ることがあります。次回からは、脱水を短くし、干している間にこまめにほぐしてください。
しまうときの注意点はありますか
完全に乾かしてから収納します。圧縮袋は中綿の復元力が落ちることがあるため、圧縮しすぎないのがコツです。不織布の収納袋に入れ、押し入れの上段など湿気の少ない場所に保管します。
まとめ
こたつ布団の洗濯について、要点を整理します。
- まず洗濯表示を確認する。「洗える」と書かれていても手洗いのみのものがある
- 洗濯機は容量とコースを確認し、中性洗剤・ネット・短い脱水で
- 手洗いのみのものや大きなものは浴槽で押し洗い。ねじって絞らない
- コインランドリーは洗濯機で洗える表示のものだけ。乾燥機の可否も確認する
- 日陰でM字に干し、中綿をほぐしながら完全に乾かす
こたつ布団は冬のあいだ毎日のように使うものです。シーズンの終わりにきちんと洗って乾かしておけば、次の冬も気持ちよく使えます。
ラグやカーペットの洗い方はカーペット・ラグの洗い方で解説しています。