
自宅の「床の間」を、おしゃれに飾り付けたいと考える人もいるはずです。しかし、どのような飾り方がおしゃれに見えるのか分からない人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、飾り付けのアイディアを詳しく紹介します。一般的にどのようなアイテムが飾られているのか知ることができるのはもちろん、飾り方のコツが分かる記事となっているので、床の間をおしゃれにしたい方はぜひチェックしてみてください。
そこでこの記事では、飾り付けのアイディアを詳しく紹介します。一般的にどのようなアイテムが飾られているのか知ることができるのはもちろん、飾り方のコツが分かる記事となっているので、床の間をおしゃれにしたい方はぜひチェックしてみてください。
床の間の特徴

なぜ床の間に飾り付けが必要なのでしょうか。まずは、和室に設置された床の間が持つ特徴を「歴史」と「種類」に分けて紹介します。
歴史
床の間の起源は、室町時代(1336~1573年)までさかのぼることができます。この時代には訪問者をもてなすために茶会や歌会が頻繁に催されており、家宝や掛け軸などを飾り付け、押板という台に美術品を置いて鑑賞していました。その後、このおもてなしの考えが全国的に広まり、江戸時代には徳川将軍の「謁見の間」の背面に、床の間が設けられることとなりました。
当時は貴族や大名など、位が高い人たちだけの文化でしたが、江戸時代以降は武士や町民にもその文化が広がっていき、現代に入ると、日本家屋には必ず床の間が設置されるようになりました。
当時は貴族や大名など、位が高い人たちだけの文化でしたが、江戸時代以降は武士や町民にもその文化が広がっていき、現代に入ると、日本家屋には必ず床の間が設置されるようになりました。
種類
床の間は1段上がりの空間に飾り付けを行うのが一般的ですが、他にも洞穴状の作りとなった「洞床(ほらどこ)」や床の間の奥まった空間を作らずに押板を設置した古風な「置き床」など、地域や文化の発展によって様々な床の間の種類があります。このとき、床の間という空間は掛け軸や家宝、美術品の飾りつけを行うことが統一されていることから、床の間の種類が異なる場合にも本記事の飾り付けが適用可能です。
また、床の間のひとつである「織部床(おりべどこ)」は、床の間という空間をそぎ落としつつも、小さな床の間として利用されます。もしかすると、自分が知らないだけで床の間の空間が作られている場合もあるので、自宅に作られている床の間がどのような種類に該当しているのか調べてみてはいかがでしょうか。
また、床の間のひとつである「織部床(おりべどこ)」は、床の間という空間をそぎ落としつつも、小さな床の間として利用されます。もしかすると、自分が知らないだけで床の間の空間が作られている場合もあるので、自宅に作られている床の間がどのような種類に該当しているのか調べてみてはいかがでしょうか。
床の間の飾り方

床の間には、掛け軸や家宝、美術品など様々なものを飾ります。ただし、飾り方を考える際には、ただ飾る「品」を考えるだけではなく、飾り方を考えて見栄えをよくするアイテムを取り入れることも大切です。
ここでは、5つの項目に分けて床の間の飾り方を詳しく解説します。
ここでは、5つの項目に分けて床の間の飾り方を詳しく解説します。
- ・掛け軸
- ・手ぬぐいタペストリー
- ・花瓶や生け花
- ・ひな人形や五月人形
- ・照明
掛け軸

床の間の飾り物といえば「掛け軸」が一般的です。日本画が描かれたおしゃれな掛け軸を飾ることはもちろん、文字などが描かれたインパクトのある掛け軸など種類も豊富です。もし掛け軸の設置を考えているのなら「掛け軸はひとつだけにする」「季節によって掛け軸を変える」を意識すると、おしゃれな雰囲気を出しやすくなります。
「掛け軸をひとつだけにする」という理由は、シンプルでわかりやすい床の間空間を作ることが関係しています。物があふれてごちゃごちゃした床の間空間よりも、空間に余裕があり、何を伝えたいのか一目で分かる空間にした方が見栄えが良くおしゃれです。
「季節によって掛け軸を変える」という理由は、掛け軸の絵は季節を表現したものが多く、とくに自然を表現した掛け軸には季節が表れているからです。夏にも関わらず「紅葉や落ち葉が描かれた掛け軸」を飾っていては季節外れに感じられてしまうので、季節ごとのバリエーションある掛け軸に掛け替えを検討するのがオススメです。
「掛け軸をひとつだけにする」という理由は、シンプルでわかりやすい床の間空間を作ることが関係しています。物があふれてごちゃごちゃした床の間空間よりも、空間に余裕があり、何を伝えたいのか一目で分かる空間にした方が見栄えが良くおしゃれです。
「季節によって掛け軸を変える」という理由は、掛け軸の絵は季節を表現したものが多く、とくに自然を表現した掛け軸には季節が表れているからです。夏にも関わらず「紅葉や落ち葉が描かれた掛け軸」を飾っていては季節外れに感じられてしまうので、季節ごとのバリエーションある掛け軸に掛け替えを検討するのがオススメです。
手ぬぐいタペストリー

上記で紹介した掛け軸は高価なものが多く、こだわり出すと予算オーバーしてしまう場合があります。そこで、リーズナブルかつおしゃれに飾ることができる壁掛けをお探しなら「手ぬぐいタペストリー」を飾り付けてみてはいかがでしょうか。
手ぬぐいタペストリーとは、布製の手ぬぐいに刺繍、カラー印刷を施したおしゃれな壁掛け品です。タペストリーということもあって、壁に吊るし掛けできるため、近年では良く利用されている飾り物のひとつです。
また、手ぬぐいタペストリーは安価で購入できることもあり、季節ごとのデザインに分けて購入しやすいことはもちろん、七五三やひな祭り、お正月といったお祝い事のデザインを用意しやすいのも特徴です。飾り方は、掛け軸と同様に「飾り付けの数」と「掛け替え」を意識することが大切ですので、この機会に取り入れてみてはいかがでしょうか。
手ぬぐいタペストリーとは、布製の手ぬぐいに刺繍、カラー印刷を施したおしゃれな壁掛け品です。タペストリーということもあって、壁に吊るし掛けできるため、近年では良く利用されている飾り物のひとつです。
また、手ぬぐいタペストリーは安価で購入できることもあり、季節ごとのデザインに分けて購入しやすいことはもちろん、七五三やひな祭り、お正月といったお祝い事のデザインを用意しやすいのも特徴です。飾り方は、掛け軸と同様に「飾り付けの数」と「掛け替え」を意識することが大切ですので、この機会に取り入れてみてはいかがでしょうか。
花瓶や生け花

床の間は壁だけでなく、その空間の床に花瓶や生け花を飾ることがあります。床の間の床に当たる「床版」にそのまま設置されることもありますが、広く一般的には、おしゃれな敷物や置台を設置して、その上に花瓶や生け花が設置されます。
もし「花瓶」だけを飾る際には、花瓶の模様にこだわるのがオススメです。日本全国にある焼き物の産地、ガラス工芸品などをチェックして、気になる花瓶を探してみてください。
また「生け花」を飾る際には、植物・花の枯れ具合を想定して、設置する期間を考えるのがオススメです。背面に掛け軸などを飾る場合には、花が掛け軸の絵柄と被らないように配置することもおしゃれな床の間を作るポイントです。
もし「花瓶」だけを飾る際には、花瓶の模様にこだわるのがオススメです。日本全国にある焼き物の産地、ガラス工芸品などをチェックして、気になる花瓶を探してみてください。
また「生け花」を飾る際には、植物・花の枯れ具合を想定して、設置する期間を考えるのがオススメです。背面に掛け軸などを飾る場合には、花が掛け軸の絵柄と被らないように配置することもおしゃれな床の間を作るポイントです。
造花
生け花が利用できるのは花が枯れる短い期間だけです。もし年間を通してずっと花を飾りたい場合には、交換費用といったサイクルコストがかかってしまいます。そこで、リーズナブルな価格で花を飾り続けたいなら「造花」を利用してみるのがオススメです。
造花に花の香りがする香水をかければ、まるで本物同様の雰囲気が作れます。このとき、造花の上には埃が溜まりやすいので、定期的な掃除を行いつつ利用してみましょう。
造花に花の香りがする香水をかければ、まるで本物同様の雰囲気が作れます。このとき、造花の上には埃が溜まりやすいので、定期的な掃除を行いつつ利用してみましょう。
ひな人形や五月人形などを飾るスペースに

年間を通して設置できる飾り物も魅力的ですが、季節のイベントに応じた飾り付けを行うのも床の間を利用した楽しみ方のひとつです。たとえば、3月のひな祭りで設置する「ひな人形」や、5月に使う「五月人形」は、飾り付けの場所が必要です。
床の間は人形を飾るスペースとしても役立ちますので、期間限定で飾り付けをしてみてはいかがでしょうか。
床の間は人形を飾るスペースとしても役立ちますので、期間限定で飾り付けをしてみてはいかがでしょうか。
照明

最後に、飾り物をより魅力的に表現してくれる「照明」について紹介します。
床の間に照明を付けている和室もあれば、付けられていない和室もありますが、床の間は奥まった空間に作ることが多いため、少し暗くなりやすい特徴があります。このとき、照明を取り付けて掛け軸や美術品を照らしてあげれば、上品かつ豪華な雰囲気を表現可能です。照明自体が見えてしまうのは、和室の雰囲気を崩してしまうので、間接照明のように見えない部分に設置するのがオススメです。
陰影のある優美な雰囲気を演出できるので、ぜひ床の間に取り入れてみてください。
床の間に照明を付けている和室もあれば、付けられていない和室もありますが、床の間は奥まった空間に作ることが多いため、少し暗くなりやすい特徴があります。このとき、照明を取り付けて掛け軸や美術品を照らしてあげれば、上品かつ豪華な雰囲気を表現可能です。照明自体が見えてしまうのは、和室の雰囲気を崩してしまうので、間接照明のように見えない部分に設置するのがオススメです。
陰影のある優美な雰囲気を演出できるので、ぜひ床の間に取り入れてみてください。
まとめ
以上、床の間をおしゃれに表現する掛け軸や美術品の飾り方について解説しました。床の間は古くからおもてなしの空間として利用されており、人を喜ばせる様々な品が飾られています。現代でも人の訪問に合わせておもてなしを行う文化が残っているので、和室をおしゃれな雰囲気にしたい方は、床の間の飾り方にこだわってみましょう。
飾り付けできるアイテムやこだわれるポイントも複数あるので、取り入れやすいものから飾り付けてみてはいかがでしょうか。
飾り付けできるアイテムやこだわれるポイントも複数あるので、取り入れやすいものから飾り付けてみてはいかがでしょうか。
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