フローリングでも「和」を感じたいという方、必見です!
置き畳は、畳よりも気軽にい草を感じることができるアイテムです。い草を使った置き畳は、日本の伝統を感じさせてくれる一方で、通常の畳より薄くできているため洋風のお部屋ともマッチしやすくなっています。
今回の記事ではそんな置き畳を紹介していきます。
目次
置き畳ってどんなもの
置き畳とは、フローリングに敷く薄い畳のことで、別名「ユニット畳」、「システム畳」と呼ばれます。
畳との違いは和室ではなく、洋室で活躍しやすいということです。厚い畳は、本格的な和室を作るのに役立ちます。一方、薄い畳は、カジュアルな和室を目指しやすいです。そして、薄いものは、洋室にもマッチするデザインになっています。
置き畳の役割
置き畳の役割を見ていきましょう。
気軽に「和」のスペースを生み出せる
い草は、室内の空気を浄化する素材です。い草の内部はスポンジ構造になっており、ホルムアルデヒドや二酸化炭素を吸着します。これにより室内の空気が浄化され、快適に生活することができます。
扉がなくても大きな部屋を仕切ることができる
い草には、綿の約2.5倍の吸湿力があります。湿度が高いときはジメジメ感をおさえ、湿度が低いときは乾燥を和らげるので、快適な湿度を保つことが可能です。
置き畳の特徴
続いて、置き畳の特徴について解説していきます。
軽さ
置き畳は畳と比べると非常に軽いです。畳1枚30kg前後あるのに対し、置き畳は3kg前後です。女性一人でも簡単に持ち運びすることができます。
また、畳よりも小型なので収納することも比較的簡単です。
い草の独特のにおいと色
い草のにおいは落ち着きを与えてくれます。また、天然由来のい草の色は集中力を上げるという研究結果もあります。
抗菌・消臭効果
い草の効能です。消臭剤が販売されているほど、い草の抗菌や消臭効果は高くなっています。特に足には匂いのもとになる菌が多く存在しています。い草は、それらの原因となる化学物質を吸着するのに役立ち、清潔に過ごすことができます。
高いクッション性
置き畳は通常の畳よりも薄いため、クッション性に難があると思われがちです。しかし、中にクッション材が挟んであるものが多いです。そのため、転倒しても大きなけがを防いでくれます。
上記はすべて置き畳の良い特徴です。しかし、いい点ばかりではありません。ものによっては畳と同様に色落ちします。特に直射日光には注意が必要です。
また、カビにも注意が必要です。詳しくはまた下で解説しています。
置き畳の種類
置き畳には縁があるかないかで大きく2つの種類に分けることができます。それぞれを詳しく見ていきましょう。
縁ありタイプ
縁は、畳を丈夫にするという役割を持っています。畳縁があることで、ヘリがほつれにくくなるのです。縁は畳を長く使うための工夫がなされている場所になっています。
また、機能面だけでなく、デザイン面にも大きな影響を与えます。印象的な畳縁を選べばアクセントにもなります。
縁なしタイプ
縁なしタイプで最も有名なのは琉球畳と呼ばれるものです。ただし、縁なし畳のすべてが琉球畳だというわけではありません。
こちらは、縁ありタイプとはまた違うおしゃれさがあります。特に近年は、インテリアを重視して縁なし畳を選ぶ方も増えています。
しかし、畳を保護する役割を担う畳縁がないため、畳は傷つきやすくなっています。特に縁あたりにささくれが発生しやすいです。
畳との違い
薄く、軽いため、持ち運びが楽です。
和室にある畳は取り外して生活することは難しいですが、置き畳だと、簡単に取り外すことができます。つまり、気に入らなかったら和から洋空間にすぐに戻せるのです。
また、置き畳は正方形のものが多く、畳よりも小さいです。そのため、どの範囲を和室にするか詳しく決めることができます。
生産地の種類と特徴
国内で販売される置き畳の多くは、輸入されたい草を使用しています。輸入先はほとんどが中国です。次いで韓国、台湾などから輸入されています。
国内で栽培されるい草は80%以上が九州産です。特に栽培が盛んなのは熊本県。近年では沖縄でもい草の栽培が行われていますよ。
い草は生産地によって特徴に違いがあります。中国産、九州産の特徴をそれぞれ解説します。
九州産
九州産のい草は十分に成長してから収穫するため耐久性に優れています。じっくりと乾燥させるため、丈夫なのが特徴です。しっかりとした踏み心地があります。
手間がかかる分、中国産よりも価格が高いです。
中国産
中国産のい草は、繊維の太さにばらつきがあるため仕上がりにムラがあります。繊維内の空洞が多く、劣化が早いというデメリットがあります。
国産品よりも価格が安いのが特徴です。
こんな方におすすめ!
置き畳は、座るスペースを洋室に持ちたい方におすすめです。
ティータイムなどでくつろげる場所とするのもよいですし、アイロンをかけたり、家事をする場所として使用することもできます。
様々な用途して使えるため、置き畳があって困ることはありません。
置き畳を使うときの注意点
置き畳を使うときも通常の畳と同様にカビやダニの繁殖には注意しましょう。週に一度は陰干しなどをして、湿気を逃すようにすることをおすすめします。湿気を逃がし、通気性を良くすることは、カビを防止するうえでとても大切です。
また万が一、カビが発生した場合でも即刻捨てる必要はありません。乾拭きでカビを取り除いたのち、風通しの良い場所で置き畳を陰干ししましょう。湿気とカビを取り除くことで再び使用することができます。
また、直射日光にも注意が必要です。畳と同様に色落ちして黄茶色になってしまいます。
まとめ
置き畳は洋室でも気軽に「和」空間を取り入れることができ、人気です。
一つの部屋を扉なく分けることができ、家事する場所や、休憩する場所などを作れます。置き畳を使うことで、部屋に多様性をもたらすことができるのです。
そして、畳よりも簡単に持ち運びすることができます。部屋を気軽にリノベーションすることが可能です。
また、置き畳は湿気と直射日光には気を付けましょう。高い品質のまま長く使い続けることができます。
置き畳を使い、和室がない家でも日本のよい伝統を味わいましょう。