和室の各部には名称がありますが、みなさんどれくらいご存じでしょうか?畳・障子・ふすま・敷居あたりはほとんどの方がご存じかと思いますが、和室にはもっとたくさんの部分とそれぞれの名称があります。
この記事では、和室の各部、特に和室の出入口周りと床の間周りの名称をご紹介します。お家を建てる際やリフォームをするときに知っていると業者さんとの会話もスムーズに進むかもしれませんね。
この記事では、和室の各部、特に和室の出入口周りと床の間周りの名称をご紹介します。お家を建てる際やリフォームをするときに知っていると業者さんとの会話もスムーズに進むかもしれませんね。
和室の歴史
和室の各部の紹介の前に、まずは和室の歴史について簡単にご説明いたします。
日本の建築様式は、「寝殿造り」→「書院造り」→「数寄屋造り」という流れを経て現在の和室につながっています。寝殿造りは平安時代に権力を持った貴族が構えた屋敷です。部屋を小さく区切らず目隠しや仕切りには塗籠や屏風、衝立を置いていました。また、現在の和室のような畳の敷詰めではなく板敷の床に置き畳を使用していました。
書院造りは武士の社会になった鎌倉・室町のころから出現し始め、安土桃山時代のころに完成した様式です。桃山時代には床、違い棚、帳台構えなどの書院造りの座敷飾りが完成しました。畳も敷き詰められるようになり、遣戸といわれる引き戸形式の戸が使われるようになりました。明り取りも兼ねて装飾的な欄間が設けられるようになったのもこのころです。
数寄屋造りは安土桃山時代に出現し江戸時代に完成した様式で、その後の日本住宅の方向性を決定づけました。
日本の建築様式は、「寝殿造り」→「書院造り」→「数寄屋造り」という流れを経て現在の和室につながっています。寝殿造りは平安時代に権力を持った貴族が構えた屋敷です。部屋を小さく区切らず目隠しや仕切りには塗籠や屏風、衝立を置いていました。また、現在の和室のような畳の敷詰めではなく板敷の床に置き畳を使用していました。
書院造りは武士の社会になった鎌倉・室町のころから出現し始め、安土桃山時代のころに完成した様式です。桃山時代には床、違い棚、帳台構えなどの書院造りの座敷飾りが完成しました。畳も敷き詰められるようになり、遣戸といわれる引き戸形式の戸が使われるようになりました。明り取りも兼ねて装飾的な欄間が設けられるようになったのもこのころです。
数寄屋造りは安土桃山時代に出現し江戸時代に完成した様式で、その後の日本住宅の方向性を決定づけました。
和室の各部名称
それでは和室の各部の名称を見ていきましょう。
出入口周りの各部名称
まずはすでにご存じの名称が多いであろう出入口周りの各部名称についてです。
- ・鴨居・敷居
- ・長押
- ・欄間
鴨居・敷居
和室の出入口に取り付けられます。
敷居は建具や障子が入る出入口の下側につく部材で、鴨居は敷居と平行してその上部に取り付けられる部材です。建具を取り付けるための溝の深さは、敷居より鴨居の方を深くして建具の取り付け、取り外しができるようにします。
敷居は建具や障子が入る出入口の下側につく部材で、鴨居は敷居と平行してその上部に取り付けられる部材です。建具を取り付けるための溝の深さは、敷居より鴨居の方を深くして建具の取り付け、取り外しができるようにします。
長押
長押は鴨居の上部に取り付けられる部材です。本来は構造的な役割を持っていましたが、現在では主に装飾的な意味合いで取り付けられるそうです。
欄間
鴨居から天井までの間に設けられます。全面を壁にせず開口部として、格子や透かし彫りなどの装飾を施した板などをはめ込んだものです。
床の間周りの名称
続いて和室の造作として代表的な床の間周りです。最近では床の間のある和室は減ってきていますが、鎌倉時代のころから書画などを飾るための装置として発展してきたものです。
- ・床の間
- ・床柱
- ・床脇
- ・書院
- ・床地板
- ・落し掛け
床の間
本式の床の間である本床は、主に床柱、床地板、床框、落し掛けで構成されています。
床柱
床柱は床の間と床脇の間の化粧柱です。柾目の面取り角柱が正式とされていますが、数寄屋風のインテリアでは磨き丸太なども好まれるそうです。
床脇
床の間の横に棚などを設けた空間です。天袋・地袋と呼ばれる戸棚と、二段の段違いの棚板である違い棚で構成されるのが一般的です。正式には床の間に対して向かって右側に置かれます。
書院
現在では床の間の脇の装飾的な窓形式の装置のことを指しますが、本来は、僧侶の書斎から派生したものです。縁側などに向かって張り出した付書院と張り出しの無い簡略的な平書院があります。
床地板
床の間に張られる板です。無垢板を使うのが基本ですが、畳を敷く場合もあります。
落し掛け
床の間上部の小壁の下に付ける横木のことです。長押より一段高い位置に設けるのが一般的です。
ちなみに、床の間には本床の他にもいろいろな種類があります。現在も和室に用いられる形式として一般的な蹴込み床、踏込み床や、簡易的な形式の織部床、置き床などです。
ご興味があればご自宅の床の間が何床か調べてみるのも楽しいですね。
ちなみに、床の間には本床の他にもいろいろな種類があります。現在も和室に用いられる形式として一般的な蹴込み床、踏込み床や、簡易的な形式の織部床、置き床などです。
ご興味があればご自宅の床の間が何床か調べてみるのも楽しいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?知っている名称はどのくらいありましたか?新築の購入やリフォームをお考えの方は和室をつくる際の参考にしてみてください。