夏の風物詩である「蚊取り線香(かとりせんこう)」、なかには、その香りがすると夏を感じる人も多いのではないでしょうか。
そんな現代でも一般的に利用されている蚊取り線香ですが、じつはかなり古い歴史があるんです。
この記事では、蚊取り線香の特徴と歴史、そして蚊取り線香の3つの使い方について解説しています。
思っているよりも奥深い蚊取り線香の魅力について、ぜひチェックしてみてください。
目次
蚊取り線香(かとりせんこう)とは?
蚊取り線香とは、羽虫を駆除する目的の殺虫アイテムであり、名前の通り夏に繁殖する「蚊」を退治するために利用されています。
血を吸われるとかゆみや腫れが出てしまう蚊。オスとメスがいますが、血を吸うのは繁殖のために栄養が必要なメスの方だけなのはあまり知られておりません。
そんなあなたの血を吸う蚊は、蚊取り線香で退治できます。
線香を燃やすことで発生するピレトリンという成分が撃退効果を持ち、グルグルと渦巻き状の線香の効果によって長時間効果を持続できる。
また、蚊取り線香は火をつけるだけで蚊を退治できる便利アイテムですので、屋内、野外など幅広い場所で利用されています。 最近ではにおいのない電子タイプの蚊取り線香が登場するなど、種類も豊富に販売されているため、夏に発生する蚊を見なくなる日が近づいているのかもしれません。
また、蚊取り線香は火をつけるだけで蚊を退治できる便利アイテムですので、屋内、野外など幅広い場所で利用されています。 最近ではにおいのない電子タイプの蚊取り線香が登場するなど、種類も豊富に販売されているため、夏に発生する蚊を見なくなる日が近づいているのかもしれません。
なぜ蚊取り線香で蚊がいなくなる?
蚊を撃退する蚊取り線香、なかには蚊取り線香が発する「煙」が蚊を撃退しているとイメージする人も多いと思いますが、
じつは蚊に効果があるのは煙ではなく、その中に含まれている成分なんです。
これはピレトリンという有効成分であり、蚊取り線香に含まれるキク科植物の成分を燃やすことで発生する化学物質の効果によって蚊を撃退できます。
ほかにも香り成分を含むレモングラス、バラなどいろんな香料を使用した蚊取り線香も登場していますが、これらには忌避効果があるだけで、除虫効果はないと言われています。
蚊取り線香の歴史
夏に便利な蚊取り線香ですが、じつはこのアイテム、歴史をさかのぼると1886年にたどりつきます。
この章では、蚊取り線香がどのように完成したのか、そして現代に至るまでの形状変化について詳しくご紹介していきます。
姿かたちを変えつつ人間を助けてきた蚊取り線香、いろんな研究があったからこそ完成したアイテムですので、歴史好きの人はぜひチェックしてみてください。
開発の歴史
1886年よりも以前、日本には蚊を撃退するすべがありませんでした。
しかし1886年になると、歴史的にも有名な福沢諭吉の紹介によって、アメリカの「米国植物会社社長」であるH.E.アモアという人物が紹介されました。
アメリカではすでに除虫対策が研究されており、このとき除虫効果を持つキク科植物の種子が日本に持ち込まれ、蚊取り線香の歴史が開始したのです。
研究はすぐに進み、1890年には世界初の棒状蚊取り線香である「金鳥香」が誕生、また1895年には改良が加わった円形状の蚊取り線香、 そして1955年には現代にの蚊取り線香の原型が誕生したと言われています。 約130年以上も昔から日本人を助けていた夏のアイテムということもあり、深い歴史を感じます。
研究はすぐに進み、1890年には世界初の棒状蚊取り線香である「金鳥香」が誕生、また1895年には改良が加わった円形状の蚊取り線香、 そして1955年には現代にの蚊取り線香の原型が誕生したと言われています。 約130年以上も昔から日本人を助けていた夏のアイテムということもあり、深い歴史を感じます。
形状の変化
蚊取り線香は現在、渦巻き状のものが一般的ですが、蚊取り線香登場時から幾多もの改良が加わったことにより、今の形になっています。
まず、蚊取り線香がはじめて登場したときには、お香のように利用する蚊取り線香ではなく、火鉢の中にキク科植物を粉状にし、おがくずと一緒に燃やして利用されていたそうです。
しかし、季節外れの火鉢が必要だったことから普及せず、1890年にはさらに改良が加わり、線香にキク科植物の粉末を練り混ぜて作った棒状の線香が完成しました。
ですがこちらも、線香が倒れて火災が発生したり、利用時間が短いなどのデメリットを持っていたのです。 そして、ここからさらに改良が加わり、1895年にようやく現在のとぐろ状の蚊取り線香へと姿を変え、長い蚊取り線香の研究が完成します。
ですがこちらも、線香が倒れて火災が発生したり、利用時間が短いなどのデメリットを持っていたのです。 そして、ここからさらに改良が加わり、1895年にようやく現在のとぐろ状の蚊取り線香へと姿を変え、長い蚊取り線香の研究が完成します。
現代の蚊取り線香
現代で利用されている蚊取り線香は1895年に完成したとぐろ状の蚊取り線香が主流ですが、その完成した原型から様々なアレンジが加わり、次のような蚊取り線香が登場しました。
- 四角形、六角形など形状を変えた蚊取り線香
- 電動式の蚊取り線香
前者の蚊取り線香は主に海外で利用されている形状であり、後者については室内置きで煙の臭いを気にする家庭向けとして普及しています。
とぐろ状の蚊取り線香から派生して生まれたアイテムはたくさんあるため、現代では蚊に負けない生活が安心して送れるようになっています。
蚊取り線香の使い方
長い歴史とたくさんの魅力を持つ蚊取り線香、そのなかでも一般的なとぐろ状の蚊取り線香は、主に3種類の使い方で除虫対策が行われています。
使い方次第で雰囲気や対策範囲が変化してくるので、ひとつずつチェックしてみてください。
蚊遣器(蚊遣豚)
蚊遣器(蚊遣豚)とは「かやりき」と読み、蚊取り線香専用の線香灰皿です。
蚊遣器(蚊遣豚)の中に蚊取り線香を入れて火をつける。
すると蚊遣器(蚊遣豚)の隙間から煙が漏れ出し部屋中に煙を広げてくれるというもので、燃え落ちた線香の灰を蚊遣器(蚊遣豚)で受けるつくりとなっています。
有名な蚊遣器(蚊遣豚)としてはブタをデザインしたものがあり、鼻の穴、そしておなかから煙を出してくれるカワイイ蚊遣器(蚊遣豚)です。
現代ではバリエーションに豊み、いろんな動物を模した蚊遣器(蚊遣豚)も登場していますので、好みにあわせて利用してみましょう。
線香皿
線香皿は陶器製、鉄製の受け皿のことで、もともとはお寺や供養時に利用する棒状の線香の出す灰を受けるために利用されていました。
線香皿に直接蚊取り線香を置くことによって線香皿の上に灰が残り、処分が簡単という特徴を持つため、現代でも広く利用されている受け皿となります。
線香皿はお寺で一般的に利用されているアイテムであることから、中には高額なものまで見つかります。
もちろんリーズナブルな線香皿も多数用意されていますので、気になるデザインがないか探してみてはどうでしょうか。
また、なかには蚊取り線香をむき出しで設置する線香皿もありますが、子育て中や動物を飼育しているご家庭では家事ややけど防止のため、ふた付きの線香皿を見つけておくのがオススメです。
屋外での利用
蚊取り線香は屋内の蚊を退治するために利用する場合が多いのですが、屋外で利用されることも多くあります。
夏であれば、夜に涼しい風を感じるために窓を開けることもあるため、窓の外に設置したり、屋外でペットを飼っている人がいる場合にはペットの近く、
そのほか作業する人の蚊が近づかないように、腰に直接取り付ける蚊取り線香なども利用されています。
まとめ
以上、夏の風物詩である「蚊取り線香」の特徴、歴史、そして使い方について解説しました。なんとなくあったら安心する蚊取り線香ですが、
しっかりと除虫効果を持ち、血を吸ってくる蚊を撃退してくれます。
また、100年以上前の形状が今でも利用されており、派生商品も多数ある蚊取り線香、なかにはリーズナブルな価格で利用できるタイプも多数登場しています。
人間だけでなくペットや家畜の身体を守る効果を持つアイテムとなりますので、今年の夏に蚊取り線香を導入してみるのもいいかもしれません。