土鍋で簡単お手軽レシピを紹介

  • 2022年9月20日
  • 2022年9月20日
  • 鍋料理
土鍋
土鍋は大きくて重たいため、つい出すのが億劫になってしまいがちです。「お鍋のとき以外は食器棚に眠らせている」という方も多いのではないでしょうか。
しかし、土鍋は食材のうま味を引き出す調理器具。遠赤外線効果で均一にじんわりと熱を伝えるため、食材を何倍も美味しくしてくれます。
当記事では、土鍋の魅力・使い方と簡単なおすすめレシピをご紹介します。土鍋をぞんぶんに活用して、食材の新たな美味しさを発見してください。

鍋料理以外にも使える土鍋の魅力

土鍋調理のすぐれた特徴は次の3つです。
  • ・食材に均一に熱が通る
  • ・火を止めても温かさが続く保温性
  • ・遠赤外線効果で食材のうまみを引き出す
土鍋は「温まりにくく、冷めにくい調理器具」です。金属の鍋とは熱の伝わり方が異なります。
土鍋を熱すると、まず鍋自体が温まります。そして鍋からの熱で食材が加熱されるのです。
そのため、火の熱を直接伝える金属鍋と違い、鍋全体から均一に食材が温まります。 これにより、ムラなく美味しい調理が可能になるのです。
ゆっくりと食材に熱が入るため味が染みやすく、煮崩れも防ぐことができます。
2つめの特徴は「保温性」です。 鍋自体がしっかりと温まった状態で火を止めれば、余熱だけで長く温かい状態をキープできます。 そのため余熱調理でエコで美味しい料理を作ることが可能です。土鍋はゆっくり冷めるので、しばらく置いておけばさらに味が染み込みます。 食卓にそのまま出しても温かい料理が長く楽しめます。
3つめの特徴は「遠赤外線効果」です。 土鍋に熱が伝わると、遠赤外線が放出されます。 遠赤外線には物質の奥深くまで浸透する性質があるため、短時間で食材の中までしっかりと火が通るのです。 お米や芋を土鍋で調理すれば、遠赤外線効果でふっくらと仕上がるでしょう。

土鍋の正しい使い方

土鍋は文字通り「土」で作られています。 そのため、扱い方を間違えると割れたり、焦げついたりしてしまうことも。正しく土鍋を使うには、次の4つを心がけましょう。
  • ・使いはじめに「目止め」を行う
  • ・火にかけるときは弱火から
  • ・食卓に出すときは「鍋敷き」を使用する
  • ・お湯でやさしく洗い、よく乾かしてしまう
土鍋を使い始めるときは「目止め」をしましょう。 目止めとは、お米などを煮て「でんぷん質」で土鍋の表面の穴をふさぐことです。目止めを行うことで「割れ」や「水漏れ」を防ぐことができます。
土鍋を火にかけるときは「弱火から」が鉄則です。土鍋は調理のたびに収縮を繰り返します。急な温度変化に弱いため、ゆっくりと温めるようにしましょう。
テーブルに置くときは鍋敷きを使用しましょう。 直接置くとテーブルを傷めてしまうことがあります。化繊の布やタオルは熱で溶けてしまうため、綿や木素材の鍋敷きがおすすめです。
土鍋を使い終わったら人肌程度に鍋が冷めてから汚れを落としましょう。 お湯で流しながら、やわらかいスポンジや布で汚れを落とします。気になる汚れがあるときは、部分的に中性洗剤を使用してください。
土に水が浸透してしまうため、つけ置き洗いは厳禁です。 洗い終わったら完全に乾いてからしまいます。表面を拭いただけだと中に水分が残っていることがあるため、風通しのよいところにしばらく置いてよく乾かしてください。 収納時は新聞紙を巻くと水分を吸収してくれます。

土鍋で簡単おすすめレシピ

土鍋の効果を活かしたおすすめレシピをご紹介します。今回ご紹介するレシピは次の4つです。
  • ・シンプルで簡単!寄せ鍋
  • ・土鍋で炊き込みご飯
  • ・土鍋で簡単さつまいも
  • ・土鍋でお手軽燻製
どのレシピもとても簡単です。ぜひ試してみてください。

シンプルで簡単!寄せ鍋

透き通った「黄金色のスープ」に野菜やお肉のうまみが溶け込んだ寄せ鍋。土鍋でつくると煮崩れしにくく、見栄えも華やかな寄せ鍋が完成します。
土鍋はつかえばつかうほど鍋にダシが移り、美味しくなっていきますよ。

定番の食材

寄せ鍋の定番食材は、白菜、長ねぎ、にんじんなどのお野菜と、うまみが出る「しいたけ」などのきのこ類です。 そこにお肉や魚介をあわせれば美味しい寄せ鍋が完成します。

作り方

寄せ鍋は味付けしたスープを沸騰させてから具材を煮込みます。
詳しい作り方は次の通りです。
  • 1.具材を食べやすい大きさにカットする
  • 2.土鍋に水(1,000ml)、酒(大3)、しょうゆ(大2)、みりん(大2)、顆粒だし(大1)塩(小1)を入れ沸騰させる
  • 3.沸騰したら弱火にして、肉を入れる。肉に火が通ったら、煮えにくい食材から順番に入れて煮込む
  • 4.全体に火が通ったら完成
土鍋で寄せ鍋を作ると食材が動きにくく、煮崩れしにくいというメリットがあります。 表面にあいた小さな穴から気泡がでて食材が動くのを防いでくれるのです。
均等に火が通り、美しく仕上がった「寄せ鍋」をお楽しみください。

土鍋で炊き込みご飯

土鍋で炊き込みご飯をつくるとお米にも具材にも均一に火が通るためふっくらと仕上がります。おこげを作ることができるのも嬉しいポイントです。

定番の食材

炊き込みご飯の定番食材は米、きのこ、鶏もも肉です。 きのこはうま味の強い「しいたけ」や「しめじ」がおすすめ。きのこと鶏もも肉は食べやすくカットしておきましょう。

作り方

  • 1.米(2合)をといで30分水切りする
  • 2.土鍋に米と具材を入れる
  • 3.だし汁に酒(大3)しょうゆ(大2・1/4)みりん(大1・1/2)をあわせ400mlにして土鍋に注ぎいれる
  • 4.フタをして強火にかける
  • 5.煮立ったら弱火にして15分炊く
  • 6.火を止めてそのまま15分蒸らす
土鍋で炊くことで具材のうまみが引き出されます。 火を止めるとゆっくり温度が下がるため、お米一粒一粒にうまみが染み込んでいきます。おこげを作りたい場合は、蒸らした後に1~2分中火で加熱してください。
季節に合わせて、旬の食材で作るのがおすすめです。土鍋で作ると栗ごはんやさつまいもご飯もホクホクで美味しくなります。

土鍋で簡単さつまいも

土鍋で焼き芋を作ると、まるで屋台で買った「石焼き芋」のように甘くてねっとりとしたお芋が味わえます。
土鍋は遠赤外線効果で内部までじんわりと火を通すため、さつまいもの甘さを引き出すことができるのです。 さつまいもと土鍋、アルミホイルがあればできるのでぜひチャレンジしてください。

定番の食材

必要な食材は「さつまいも」のみです。甘さを重視するなら「ベニスイート」や「安納芋」を用意しましょう。
買ってきてすぐのお芋よりも、時間がたったお芋のほうが甘くなります。

作り方

さつまいもをアルミホイルに包み、土鍋に入れて焼くだけで作ることができます。
土鍋は空焚きできるタイプをつかいましょう。空焚きできない場合は、水を入れて調理します。詳しい作り方は以下の通りです。
  • 1.さつまいもを水で洗い、アルミホイルに包む
  • 2.土鍋にさつまいもを入れてフタをし、弱火にかける
  • 3.20分ごとにひっくり返しながら計120分加熱する
  • 4.竹串がスーッと刺さったら完成
火加減は「弱火」で調理してください。じっくりと火を通すことでより甘くなります。

土鍋でお手軽燻製

燻製とは、いぶした木材で風味をつける調理法。土鍋で燻製が作れるようになると、色々な食材を燻製で楽しめますよ。お酒のおつまみにぴったりです。

定番の食材

燻製の人気食材はチーズやウインナーです。水気のある食材を使う場合は、よく拭き取り、なるべく乾燥させてから調理しましょう。

作り方

燻製は煙が出るため屋外調理がおすすめです。室内で作る場合は、かならず換気扇をつかいましょう。詳しい作り方は次の通りです。
  • 1.土鍋にアルミホイルを敷いて、サクラチップをのせる
  • 2.フタをして加熱し、煙が出たら火を止める(8分程度)
  • 3.網にのせた食材を土鍋に入れて素早くフタをする
  • 4.そのまま30分ほど放置し、スモークする(煙が漏れる場合はアルミホイルで覆う)
  • 5.完成
はじめはチーズなどの調理しやすい食材がおすすめです。独特の香りが食欲をそそります。

まとめ

土鍋は古来から日本で親しまれてきた調理器具。家族で土鍋を囲む時間は、日本人にとって大切な時間でした。 「温まりにくく、冷めにくい」という特徴を活かせば、いつもの料理が一層おいしくなります。
土鍋はつかえばつかうほど味が出てくるので、ぜひ色々な料理で活用してください。

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