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西陣織は、京都市街の北西部で生産される先染めの織物です。その歴史は、5~6世紀にまで遡ります。大陸から渡来した秦氏の一族が、養蚕と織物を伝えたことが起源と言われています。室町時代に京都で起きた応仁の乱をきっかけに「西陣織」の名称がつけられました。西陣織は室町時代以降、大衆の支持を受けて発展し、現在もなおその伝統は受け継がれています。昭和51年(1976年)に国の伝統工芸品に指定されました。
西陣織の特徴を10点、紹介します。
目次
特徴①.京文化の代名詞
祇園祭のクライマックスの山鉾巡業。その際、長刀鉾にかけて用いられる織物(見送)も西陣織が使われています。
特徴②.シワになりにくい
先染め糸で織り上げるので、一般的な後染め織物よりも、シワになりにくい特徴があります。
特徴③.多彩な風合い
頑丈かつ柔軟性もあるため、折り加工や、壁紙、書画の画材として使われるなど、幅広い用途で使われています。
特徴④.先染めの高級感
文様に合わせてあらかじめ糸を染色し織る先染め織物でしか味わえない高級があります。
特徴⑤.精密な文様美
古くから愛されてきた伝統的なものから、現代らしいモダンなものまで今なお考案されています。
特徴⑥.発色の良さ
艶やかに染められたシルクの色糸は鮮やかで、その糸が一つの織物に対して何色も使われるため、色鮮やかで雅な風情が感じられます。
特徴⑦.色褪せない価値
多品種少量生産のため、手織りのものなどは希少価値も高く、子や孫へと受け継いで長く楽しくことのできる織物です。
特徴⑧.和を伝える贈りものにも良い
日頃の感謝を伝える際の贈り物としてや、和の情緒を海外へ伝えるお土産にされても喜ばれます。
特徴⑨.現代的な製品
高級な着物や帯だけではなく、近年ではネクタイや、スマホケース、和雑貨などにも用いられ、京都らしさと共に一般的にも楽しむことができます。
特徴⑩.二つと無い個性
熟練の職人でも日に数センチ程度しか織れないこともあると言われるほど繊細な一面をもち、それ故に唯一無二の作品性を感じることができます。