おはぎについて。お彼岸におはぎを食べる文化やレシピについてもご紹介

  • 2022年7月22日
  • 2022年7月26日
  • 食文化
おはぎについて
スーパーでもお土産でも、専門店でも見かけるおはぎ。テレビで取り上げられる機会もあり、近年人気が再燃しています。今回はそんな昔から食べられていて、今も変わらず日本人に愛されているおはぎについて解説していきます。

おはぎとは

おはぎとは
もち米やうるち米を混ぜたものを、蒸すか炊くかして米粒が残る程度に軽く丸めたものに餡をまぶした食べ物のことです。昔からお菓子として高い人気を誇っています。ぼたもち(牡丹餅)やはぎのもち(萩の餅)も同様の意味で使われることが多いです。

おはぎを食べる時期

昔からよく食べられているおはぎですが、特に彼岸や四十九日にはよく食べられています。おいしく食べることができるおはぎは先祖を供養する際の食べ物として定着していきました。

なぜ彼岸におはぎを食べるようになったのか

なぜ彼岸におはぎを食べるようになったのか
ではどうして彼岸におはぎを食べる文化が定着したのでしょうか?それは、餡に使われている小豆に邪気を払う効果があると信じられていたからです。小豆の赤い色は太陽や火、血など「生命」を表すと考えられており、魔除けには適した食べ物と考えられてきました。お祝いの席で小豆が多く使われるのは邪気を払う効果を期待しているためです。

ことわざと、おはぎ

ことわざと、おはぎ
おはぎやぼたもちは日本人の生活に古くから密着した歴史のある食べ物です。そのため、おはぎやぼたもちの入った言葉は現在でも数多く残っています。今回はその中でも特に有名な3つの言葉を紹介します。

棚から牡丹餅

棚から牡丹餅の意味は、「苦労なく、思いがけずに幸運に出会う」という意味です。神棚の下で寝ていたところに、春のお彼岸でお供えしてあったぼたもちが落ちてきて開いていた口の中に入ったという話から生まれたことわざです。当時、庶民にとっては甘いお菓子として高級品の類であったぼたもちを何の苦労もせず、ただ口を開けていただけで食べることができるのはかなり運が良いことであったのもありこのような意味付けがなされています。

牡丹餅で腰打つ

「幸運が向こうから舞い込んでくる」という意味を持っています。棚から牡丹餅と似た意味持っています。

牡丹餅は米 辛抱は金

これは、「我慢してコツコツと努力を積み重ねていけば、財を成すことができる」という意味です。『金』という字は、「ひと(人)に(ニ)は(ハ)しんぼう(|)がいちばん(一)」と書きます。つまり、財を得るには辛抱が一番なのです。また、「しんぼう」には様々な漢字をあてることができます。「辛抱」、「心棒」、「信望」などです。
つらいことや苦しいことがあっても「辛抱」して働き、チームや組織の「心棒」として頼りにされ、人々からの「信望」が集まることで財を形成する近道となります。

なお、似たような意味のことわざとして「辛抱は金、挽臼は石」「辛抱する木に金がなる」などがあります。

おはぎの基本レシピ

おはぎの基本レシピ
ここではおはぎ10個分のレシピを紹介します。まず、前準備です。1合のもち米は洗い、分量の水に2時間ほど浸しておきます。そして粒あんを用意します。
  • ①.水につけたもち米に塩をひとつまみ入れて炊飯器で炊きます。その間に粒あんを40gずつ10個計量しておきましょう。
  • ②.もち米が炊き上がったら麺棒などを用いて、半殺しにして、手に水をつけながら10等分に分けて丸めておきます。
  • ③.ラップに小分けした粒あんを広げておき、②で作ったもち米の半殺しをのせていきます。なお、この時もち米が餡で完全に隠れていなくても大丈夫です。
  • ④.最後に形を整えてお皿などに盛り付けていきます。
きなこをつけるなどアレンジすることも可能ですが、基本的なレシピは簡単で誰にでも作ることができます。

気になるカロリー

おはぎは甘くおいしいため、カロリーが高いのではないかと気になる方も多いかと思います。おはぎのカロリーは1個(およそ67.26g)あたり180kcalと言われています。なおこれはウォーキングを68分もしくは水泳を26分するときに消費するカロリーと同じです。

こう聞くとカロリーを高く感じてしまうかもしれませんが、おはぎに使われているもち米と小豆の組み合わせは、小豆に含まれているビタミンB群の影響により、エネルギー変換スピードが非常に早く、アスリート向けの食事とも言われています。食べすぎは禁物ですが、脂質がとても低く、高たんぱくで腹持ちが良いためおはぎを食べると太りやすくなるということはありません。

まとめ

おはぎはもち米と小豆で作られたとてもおいしいお菓子で、昔から日本人に親しまれています。魔除けの意味を持ち、縁起がいい日や法事の時などに食べられるだけでなく、ダイエット食としても有能であることが分かっています。もちろん食べすぎには注意が必要ですが、自分でも簡単に作ることができるので気になった方は自分で作ってみるのもよいかもしれません。
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